コンテナ
今回の基調講演では最後に、Googleのインフラ担当バイスプレジデントであるEric Brewer氏が登壇し、コンテナに関する同社の取り組みについて語った。Brewer氏は、初リリースから20カ月が経過した「Kubernetes」がGitHub上で最もアクセスの多いプロジェクトの1つだと述べるとともに、同ツールの最新版である「Kubernetes 1.2」のリリースについて語った。
Kubernetes 1.2では最大ノード数が1000、また最大ポッド数が3万に拡大されており、柔軟な自動スケーリング機能も実現されている。またこの最新バージョンには、一連のクラスタノード上でデーモンを実行させる「DaemonSet」機能や、コンフィグレーション管理を支援する「ConfigMap」機能も搭載されている。
Brewer氏は「Google Deployment Manager」の発表で話を締めくくった。これは、Google Cloud Platformへの配備をより容易にするための、リソースの定義や管理を行うフレームワークだ。
これらの発表や同社のベストプラクティスは、Googleが同社のクラウドプラットフォームをエンタープライズに向けて積極的にアピールしようとしている証と言える。同社が最近、いくつかの大手企業を顧客として獲得していることを考え合わせると、「Microsoft Azure」や「Amazon Web Services」(AWS)に対する競争力が高まりつつあると言えるのかもしれない。
3つの要点
- GoogleはGoogle Cloud Platformの今後に向け、データセンター、セキュリティ、コンテナに注力している。このことは、Googleがこのプラットフォームを発展させ、競争していくことに関して本腰を入れて取り組んでいることを示している。
- 新しいセキュリティ機能とコンテナ技術で、IT管理者はGoogle Cloud Platformでさらに多くのことを実現できるようになり、競合製品から移行するべき理由として説明しやすくなる。
- Googleは、Google Cloud Platformでエンタープライズ向けの対応を進めている。そして、ハイレベルな顧客を増加していかなければ、市場で競争できなくなることは明らかだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。