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3月28日は3月決算の権利付き最終日--反グローバル主義の広がりに警戒 - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2016-03-28 11:52

反グローバル主義の広がりに警戒

 3月22日週、ベルギーの首都ブリュッセルでテロがあり、IS(イスラム国)が犯行声明を出した。ベルギーでの出来事が、直接日本経済に与える影響は限定的だが、反移民・反グローバル主義をあおる効果があるという意味で、間接的にさまざまな影響がある。

 国を閉ざし、同一民族、同一国家だけで生きていこうとする反EU・反グローバル主義が欧州に広がるのに、頻発するテロが影響を与えている。

 欧州は、これまで中近東・北アフリカから多数の移民を受け入れてきたが、移民への差別が続く中で、社会不安が生じていた。移民にはイスラム教徒が多く、ISのテロ呼びかけに呼応して、各地でテロの連鎖が起きている。それが各国で、反移民・反難民感情を煽る結果となっている。

 今なお、シリアから多数の難民がトルコおよび欧州へ流入している。難民受け入れに前向きだったドイツのメルケル首相は、ドイツ国内で批判の矢面に立たされるようになった。ドイツでは、反難民を掲げる民族主義政党が急速に支持を拡大している。

 かつて難民受け入れに積極的だったイギリスも、キャメロン首相が難民受け入れを拒否する姿勢をとっている。そのイギリスでは、EU(ヨーロッパ共同体)からの離脱論も高まり、2017年までに離脱の是非を問う国民投票を実施する方針が決まっている。イギリス自身にも分裂のリスクがある。スコットランドでイギリスからの独立運動が根強く続いているからだ。

 独立運動は、他の地域にもある。スペインでは、経済的に有力な地域であるカタルーニャで、スペインからの独立運動が続いている。

 反グローバル主義は、米国にも広がっている。人種・宗教への差別発言と、対外強硬論で有名になった共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏が予想外の人気を博し、共和党の大統領候補に選出されそうな勢いだ。これも、反グローバル主義の一環と見ることもできる。

 ドナルド・トランプ氏の発言は、共和党の主流派とまったく異なり、貿易や他国との関わり合いを否定するものだ。「メキシコとの国境に(万里の長城のような)壁を築き、不法移民を防ぐ、その費用はメキシコに出させる」「イスラム教徒の入国を禁止する」「TPPは何も生み出さない」「中国、日本、メキシコを、貿易でたたく」「日本は米軍の安保網にただ乗りしている。日本にもっと費用を負担させる。日本の負担が大幅に増えないならば、米軍の日本(および韓国)からの撤退を検討する」。

 一連の発言は、共和党の主流派からも、反発を受けているが、それでも、米国民から予想外に高い支持を受けている。トランプ旋風は、民主党の有力候補であるクリントン氏にも、影響を与えている。クリントン氏も、「日本(およびアジア諸国)は、自国通貨が安くなるように誘導している。為替操作で、米国への輸出を増やし、米国の雇用を奪ってきた。大統領になれば、貿易で報復措置を取る」と、これまでとは異なったトーンの主張を始めるようになった。これまで賛成してきたTPPについても、「今の条件でのTPPは、米国に不利なので、反対」と態度を改めている。

 大統領選は、民主党クリントン氏と、共和党トランプ氏の一騎打ちとなる可能性が高いが、クリントン氏が大統領になっても、反グローバルに傾いてきた世論を意識した外交戦略をとらざるを得なくなる可能性がある。また、もし、トランプ氏が大統領になる場合は、世界的に「リスクオフ」が広がる可能性もある。

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