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日本株展望

3月29日は配当落ち--短期需給とイベントに注意

ZDNet Japan Staff

2016-03-29 10:31

 日経平均は、1万7000円を中心とした狭いレンジで動いている。今回は、短期的な需給と今週のイベントで、注意すべき点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏が解説する。

短期的な需給で注意すべき点

 まず、前回の記事に記載した、年初から3月18日までの主体別売買動向を再掲する。年初から、外国人が売り、公的年金と個人投資家が買ってきたことが分かる。目先、公的年金の買いが減少する可能性があることに注意が必要だ。

日本株の主体別売買動向・売買代金差額(2市場1、2部抜粋)
2016年1月4日~3月18日

(出所:日本取引所グループ資料から作成)
(出所:日本取引所グループ資料から作成)

(1)公的年金の買いは月内最終売買日(3月28日)が過ぎると一巡する可能性も

 1~3月は、公的年金や日銀の買いが、日本株を下支えした。通常、日本株の動きを主導する外国人投資家は、年初から3月18日まで、11週連続で日本株を売り越している。

 公的年金は、3月末に決算を迎える。決算発表時に、3月末の株式組入比率や、2015年度(2015年4月~2016年3月)の運用成績が公表される。株式の組み入れ比率が、基準値よりも低くなっている場合は、組み入れを引き上げるための買いを入れることがある。今年は1月から日本株が急落したので、日本株の組入比率(時価ベース)が低くなり、組入比率を基準値に近づけるために、買い付けを行っていた可能性がある。

 公的年金は、3月決算期末の組入比率を調整するために、3月末受け渡しベースの最終売買日(3月28日)まで売買を行うが、3月29日以降は、4月受け渡しになるので売買を控える傾向がある。あくまでも推定だが、3月28日まで入っていた可能性がある公的年金の買いが、目先、入りにくくなる可能性もある。

(2)配当取りの買いは3月28日で一旦終了

 個人投資家などによる、3月決算企業の配当取りのための買いは、3月28日で終わる。3月28日までに買い付けると、配当3月末に確定する配当金や株主優待を受け取る権利が得られるが、今日(3月29日)買っても、3月の配当は得られないからだ。

(3)日本銀行の買いも減少している

 日銀は日本株ETF(指数連動型上場投資信託)を買い付けることで、日本株の下支えをしている。また、J-REIT(日本の上場不動産投資信託)の買い付けも行っている。日本株が下がった1~2月はETF買付額が大きかったが、日本株が反発した3月は買い付けが減った。日銀は下がっている時に買い、上がっている時には買わない傾向がはっきりしている。

日本銀行による日本株ETFおよびJ-REITの買い付け実績
2016年1月4日~3月28日

(出所:日本銀行)
(出所:日本銀行)

(4)外国人投資家がどう動くかが鍵

 本レポートで繰り返しお伝えしているが、日本株を動かしているのは外国人投資家だ。外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売る傾向があるからだ。1~2月は外国人投資家の強引な売りで、日経平均が急落したが、3月は、下値を叩くような売り方はしなくなっている。3月は、外国人の売りがおとなしくなる中で、公的年金などの買いが下値を支え、日経平均は1万7000円近辺でやや膠着している。

 4月に、日経平均が1万8000円に向けて上昇するか、1万6500円以下へ反落するか、決めるのは外国人になるだろう。外国人投資家は、為替が円高に動くと日本株を売り、円安に動くと日本株を買う傾向が鮮明だ。為替の動きに注意が必要だ。

4月1日(金)の重要イベントで為替がどう動くか注意

 毎月、第1週に、米国で重要な経済指標の発表が集中する。4月第1週の営業日は、4月1日(金)だけで、この日に、重要指標が発表される。2月のISM製造業指数、並びに2月の雇用統計が特に注目される。米景気が堅調で、早期利上げの見通しが広がれば円安が進む可能性がある。ただし、弱い指標が出て、早期の利上げは難しいという見通しが広がると、円高が進む見込みだ。

 4月1日には、3月の日銀短観が発表される。大企業製造業DIの低下が見込まれているが、低下幅がどの程度か注目される。

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