OpenStackの技術を認定する「OPCEL」第1号に聞く資格取得の意義

ZDNet Japan Staff 2016年04月02日 08時00分

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 特定非営利活動法人(NPO)のLPI-Japanは、オープンソースソフトウェア(OSS)のIaaS環境構築管理ソフトウェア「OpenStack」の認定資格試験「OPCEL認定試験」を2015年10月から提供している。アドックインターナショナルはその第1号認定者であり、OpenStack教育を推進するOPCEL(OpenStack Professional Certification Exam by LPI-JAPAN)認定校となっている。

 同社がOpenStack技術者育成に力を注ぐ理由、OPCEL認定資格にこだわる理由はどこにあるのか。話を聞いた。

OpenStackを市場開拓の源泉に

 アドックインターナショナルは、通信システムの設計や構築、運用保守や通信運用システムの販売、アウトソーシングなどを主に手掛けている。日本製局用電子交換機の海外での調整、試験業務を代行する事業体として1990年に産声を上げた。

アドックインターナショナル 代表取締役社長 小林常治氏
アドックインターナショナル 代表取締役社長 小林常治氏

 2009年に独自のサービスコンセプト「OSP(Operation Service Provider)」を打ち出し、サービス展開の中心に据えている。このコンセプトは「いかなるITソリューションやシステムも、それを使うユーザー目線(現場目線)のものでなければ意味をなさない」という考え方から生まれたものだ。

 コンセプトが目指すのは、運用目線、現場目線のITサービスを提供し、多くの企業に“幸せ”をもたらすこと。その達成に向け、同社は調査を起点にシステムの構築、運用保守までのサービスを包括的に提供するという姿勢を貫いている。

 調査を通じて、顧客が困っていることや未解決の課題、あるいは顧客ですら気付いていないような課題を突き止め、それに沿ったシステムの構築や運用、保守を進めるというのが、OSPに基づく同社サービスのあり方だ。

 「ICTの領域では、ユーザー側のニーズや課題とは無関係に、システムの作り手側が自分たちの論理の中でモノを作り、提供するということがよく行われてきました。結果、使い手側を幸せにするどころか、逆に不幸にするケースすらあったのです。そのような事態は絶対に引き起こすべきではないというのがわれわれの考え方で、OSPはそれに基づくコンセプトと言えるのです」と、アドックインターナショナル代表取締役社長の小林常治氏は説明する。

 こうした顧客の“幸せ”を追求する中で同社が着目し、積極的な取り込みを図っている技術の一つがOpenStackである。

 「ICTのインフラは絶えず変化、進化していますが、OpenStackはそうしたインフラ革新の中心にあるテクノロジの一つで、現場におけるITインフラ運用のあり方を大きく変えうる技術です。それをいち早く取り込み、お客さまのために役立てられるようにするのは、われわれにとって当然の施策」と、小林氏は語り、こうも続ける。

 「われわれの次の成長や発展を考えたとき、新たな市場を開拓することも重要です。現在、通信事業者向けのビジネスが、われわれの売り上げの約8割を占めていますが、今後は他業種や他業界での売り上げも伸ばしていきたい。OpenStackに関するノウハウと技術力は、そうした戦略を前に進めるうえでも差別化の源泉となりうるのです」

 こうした考えから、同社ではOpenStackの技術スキルを社内に蓄えることに力を注いできた。結果、OPCEL認定試験の国内第1号取得者を出すことになった。

OPCEL認定資格の意義

 アドックインターナショナルがOPCEL認定資格にこだわった理由は、それが技術者の「実践力を問う資格」であるからだ。

 第1号の資格取得者となった同社の天野知樹氏(マーケティング推進室 SDN/NFV課課長)は、OPCEL認定試験の特徴についてこう話す。

 「他のOpenStackの資格試験とは異なり、OPCEL認定試験は、OpenStackを実際に構築し、それを使用した経験がないと合格するのが難しい内容です。というのも、この試験に合格するには、OpenStackの構築手順はもとより、OpenStackの詳細な仕組みや種々のコマンド、パラメータ、さらには、クラウドそのものに関する理解や広範な知識が必要とされるからです。OPCEL認定試験は、OpenStack技術者の真の実践力や技量が問われる試験と言え、逆に、試験に合格すれば、そうした能力があることが証明できるのです」

 天野氏のすぐのちにOPCEL認定試験に合格したアドックインターナショナルの八木澤 幸紀氏(マーケティング推進室 室長)も言う。

 「OpenStackと一口に言っても、ディストリビューターによって構成がさまざまです。そうした違いを越えて、OpenStackそのものに関する技量や扱う能力の高さを証明できるという点で、OPCEL認定資格の意義は大きいと考えています」

 こうした両氏の言葉を受けた格好で、LPI-Japan理事長の成井弦氏は次のように続ける。

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