日本株展望

日経平均はなぜ4月1日に急落したか--下値の目安は1万6000円

ZDNet Japan Staff 2016年04月04日 11時44分

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楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト 窪田真之のコメントを紹介する。

 4月1日の日経平均は、前日比594円安の1万6164円と急落した。今日は、その要因と、下値メドについて。

(1)急落の背景

 公的年金による買い支えが一巡したことが大きかった。先週は、公的資金による買い支えがなくなり、日経平均が売りに弱くなっていた中で、4月1日午前8時50分に発表された3月日銀短観で景気減速が示されたことをきっかけに、日経平均は急落した。

 3月25日まで、外国人が12週連続で売り越しを続けるなか、信託銀行(主に公的年金)が16週連続で買い越しを続け、相場を支えていた。先週のレポートで繰り返し書いたことだが、公的年金の買いは、3月受け渡しの最終売買日である3月28日まで入りますが、3月29日以降は、4月受け渡しになるために、いったん買い手口が減少する。公的年金の買い支えがなくなって相場が不安定になるなか、4月1日に日銀短観発表をきっかけに、外国人と考えられる売りが増えて、急落した。

(2)急落の引き金となった日銀短観

 3月の日銀短観では、注目度の高い大企業DIが、3月実績値・6月予想値ともに、悪化した。


大企業DI(業況判断指数)の推移:2012年3月-2016年3月(実績)、2016年6月(予想)(出所:日本銀行 楽天証券作成)

 ただし、まだ、景況判断の分かれ目である0(ゼロ)は上回っている。大企業・非製造業DIは、3月実績が+17と、低下したとは言っても、とても高い水準だ。大企業・製造業DIが3月実績+6、6月予想で+3に低下したことが、不安材料となった。

 日銀短観の内容では、2017年3月期の経常利益予想が2.4%減と、減益予想となっていることも嫌気された。景気見通しに不安が出てきたため、慎重な予想となっている。ただこの時期なので、例年通り、控えめ(低め)の予想となっている可能性はある。

(3)下値のメドは

 私は、1万6000円前後が目先の下値メドになると考えている。ただし、売りが売りを呼ぶと、一時的に下値が拡大するリスクもあり、今日以降、売りの勢いが強くなっていかないことを見極めることが必要である。

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