ミラクル・リナックスは4月5日、オープンソース統合監視ソフトウェアの最新版「Zabbix 3.0」をベースに機能拡張を加えたエンタープライズ向けシステム監視ソフトウェア「MIRACLE ZBX 3.0」のサポートサービスを開始した。
MIRACLE ZBX 3.0とZabbix 3.0に対応したサポートサービスとして、MIRACLE ZBXサポートスタンダード、およびMIRACLE ZBXサポートインシデントを利用できるようになる。また、MIRACLE ZBX 3.0をコミュニティ版として一般公開した。各バイナリパッケージは、yumコマンドおよびウェブブラウザより取得できる。
MIRACLE ZBXシリーズは、オープンソース版統合監視ソフトウェアのZabbixをベースとして、ミラクル・リナックスが独自に開発したエンタープライズ向け統合システム監視ソリューション。
同社では特に、日本企業特有の機能面、品質面、保守面での高度なシステム監視要求に、同シリーズで対応していくとしている。なお、これらのパッケージおよびサポートの提供はミラクル・リナックスが独自で行っており、Zabbixの開発元であるZabbix LLCが推奨もしくはサポート提供やスポンサーしているものではない。
今回公開するコミュニティ版MIRACLE ZBX 3.0は、Zabbix 3.0をベースとして主に国内企業ユーザーから寄せられた不具合修正や機能拡張などの要望を反映したものという。
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従来バージョンからの機能強化点は以下の通り。
セキュリティ強化
各コンポーネント間(Zabbixサーバとエージェント間)のデータ暗号化が可能となり、インターネット経由でも安全に監視できるようになった。遠隔地での監視や、ハイブリッドクラウド環境の監視でも安心して利用可能。
監視タイミングの日時指定機能
監視のタイミング日時を指定可能になり、夜間バッチの終了時刻やウェブサービスの開始時刻など、特定の時間でのサービス稼働を監視することが重要な場合にも、より的確な時刻に監視できるようになった。
また同社では、MIRACLE ZBXのソフトウェアを組込み、最適なチューニングや設定を施したアプライアンス製品やテンプレート/オプション製品を含む統合監視ソリューションをMIRACLE ZBXシリーズとして開発、提供している。現行のアプライアンス製品については、MIRACLE ZBX 3.0を搭載した最新版の大規模システム向け統合監視サーバを2016年初夏に発売予定のほか、オプション製品などMIRACLE ZBX 3.0に対応した製品・サービスを順次リリースしていく予定。