CDNにかかるコスト
Amazon CloudFrontの課金は、転送量によって決まる。また、予約容量価格というものがあるので、割り引きを適用することも可能だ。
予約容量を始める場合、AWSへの問い合わせをする必要がある。利用期間にも条件があるので、まずは条件をよく確認してほしい。だいたいにおいて、継続して使い続けられる予定のある方は、コストの面で予約容量を利用しない手はない。
利用が1カ月程度の短い期間、例えば何かしらのキャンペーン対応などの場合は、ベンダーに問い合わせをしよう。ベンダーによっては、ドル払いでなく日本円の請求代行や、コストを抑えられるプランを用意していることがある。転送量などの見積もりもベンダーに任せてみたり、実際に相談をすることでキャンペーンを安心して進められるはずだ。
最後に
CDNがウェブコンテンツをスムーズにユーザーに届けることができる仕組みとして有効であることは掴んでいただけかと思う。ウェブサイトの役割次第で、コンテンツの配信スピードが売り上げを左右するケースもあるだろう。ウェブサイトが遅いというだけでビジネス面では、機会損失につながることもある。
いずれにせよ、最優先で考慮すべきはサイトを訪問してくれるユーザーを快適にすることだ。これまでの「AWS導入の勘所」を参考していただきながら、AWSの導入メリットを存分に享受してほしい。個人的にはCDNを活用する企業が増えてくれるとコンテンツのブラウジングがはかどるので、是非ともAWS利用は、Amazon CloudFrontから手始めに取り組んでいただきたい。
- 古渡 晋也
- cloudpack サポートエンジニア(アイレット勤務)。ゲーム開発、WEB開発、iOSアプリ開発など多数ソフトウェア開発をしてきて、現在はインフラエンジニアとして転身し、AWSを使ったサーバ構築・運用設計をしている。多くの開発経験から生かした、運用手順の作成を得意とする。AWS認定資格を多数保有しており、DevOpsに関して探求している。