Adobe Systemsは「Flash Player」のゼロデイ脆弱性が悪用されていることに対し、緊急パッチを準備中であることを明らかにした。この脆弱性は、攻撃者が制御を完全に乗っ取ることを可能にしてしまう恐れがある。
Adobeは米国時間4月5日のセキュリティアドバイザリで、このゼロデイ脆弱性「CVE-2016-1019」が「Adobe Flash Player」の21.0.0.197以前のバージョンに影響する深刻な問題であることを明らかにした。このバグは「Windows」「Mac」「Linux」「Chrome OS」の各OSに影響する。
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Adobeによると、このゼロデイ脆弱性が悪用されると「クラッシュを引き起こす可能性があり、影響を受けたシステムを攻撃者が乗っ取ることを可能にしてしまう恐れがある」という。
Adobeはこの脆弱性が活発に悪用されているとの報告を受けており、このことは同バージョンのソフトウェアを使用しているユーザーにとっては良くないニュースだ。アップデートと修正がリリースされるまでの間、Adobe Flash 21.0.0.197以前のバージョンを使っているユーザーは、攻撃に対して脆弱となる。
同社によると、このゼロデイ脆弱性は、「Windows 10」以前を搭載するシステムでFlash Playerのバージョン20.0.0.306以前を利用しているシステムに対して悪用されているという。現時点では、Flash Player 21.0.0.182で導入された回避策でこの悪用を防ぐことができるとしている。
Adobeは4月7日にもパッチをリリースする予定だ。当面、ユーザーはFlash Playerを最新のバージョンにしておくことが推奨される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。