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IBMフェローが見る「Watson」の今後とコグニティブコンピューティングの世界 - (page 2)

John Morris (ZDNet.com) 翻訳校正: 藤本京子

2016-04-12 06:30

 特によく知られているのは、IBMがWatsonを使いメモリアル・スローン・ケタリングがんセンターと共同で行った腫瘍学の研究だ。この研究は、臨床メモ、医療雑誌、教科書やその他の情報源から得た膨大な量のテキストをWatsonに取り込み、治療方法を提案するというものだった。これは、2016年後半にもインドの病院で採用される予定だという。こうした取り組みにおいてIBMは、「Watson Engagement Advisor」となり、カスタマーサポート担当としてデジタルコンシェルジュの役目を担っている。

 このところIBMは、Watsonの自然言語対応機能を活用したアプリケーションを開発したいという顧客に対し、サービスとしてWatsonを提供することに力を入れている。現在、IBMの提供するPaaS「Bluemix」をベースとした「Watson Developer Cloud」上には、32のサービスが提供されている。

 High氏によると、Watsonサービスを活用し、スタートアップから大企業に至るまでさまざまな企業がアプリケーションを開発しているという。例えばThe North Faceでは、同サービスを使ってオンラインショッピングのレコメンデーションエンジンを改良した。また、BrightMindedでは、アマチュアおよびプロスポーツ選手の身体トレーニングの改善に取り組んでいる。Elemental Pathは子供とより自然に会話できるおもちゃの恐竜を開発し、Kellogg'sはChef Watson機能を使ってユーザーがよりおいしい手作りグラノーラを作るためのサイト「Bear Naked」を開設した。

 現在IBMは、Watsonをより人間に近づける研究に取り組んでいる。送信前にメールの語調が正しいかをチェックする「Tone Analyzer」機能や、文章の内容から感情を分析する「Emotion Analysis」機能、書いた文章で性格を把握する「Personality Insights」機能などもこうした研究によって誕生したものだ。

 GPU Technology Conferenceの展示会場でもIBMは非常に目立っており、中でもソフトバンクのロボット「Aldebaran NAO」と「Pepper」が、自然言語やジェスチャーで人間とうまくコミュニケーションしている姿が注目を集めていた。NAOは、Watsonの機能の中から、発話をテキスト化する機能、テキストから発話する機能、会話(「Dialog」)機能、レコメンデーションする際それぞれの要素に重みをつける「Tradeoff Analytics」機能、そしてPersonality Insights機能を活用している。

 IBMのAlexa Wilson氏は、WatsonベースのNAOによるPersonality Insights機能を使い、信頼のおけるレビューを確認して子供に合ったプレゼントを探し出すというデモを行った。ホテルチェーンのHiltonでは、Connieと名付けたNAOがコンシェルジュとして働く実験をバージニア州マクリーンのホテルで実施中だ。日本では、ネスレ日本が「ネスカフェ」のコーヒーマシン売り場でPepperを採用、コーヒーを選ぶお客様の接客をしている。

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