Microsoftは米国時間4月12日以降、数カ月間かけて、「OneDrive」の次期バージョン「次世代同期クライアント」に数多くの新機能を導入していく予定だ。
同社は12日、最新の次世代同期クライアント(Microsoftは「新OneDrive同期クライアントと呼んでいる」という)に追加される機能についての情報を公開した。MicrosoftがWindows版とMac版のOneDrive次世代同期クライアントを最初にリリースしたのは2015年12月のことだ。
同社によれば、今後数カ月の間に追加される機能は、次のようなものだ。
「Windows 8.1」のサポート:これによって、すべてのWindows(7、8、8.1、10)がサポートされることになる。
「Office 2016」の統合:現在進んでいるOffice 2016のアップデートとの組み合わせによって、リアルタイム共同編集、最近利用したファイルリストからの文書の利用、Officeアプリ内での文書の共有などの重要な機能が利用可能になる。
セットアップの改善:新OneDrive同期クライアントの入手とインストールが簡単になった。WindowsやMacのターミナルウィンドウで、レジストリキーを入力する必要はなくなった。
クライアントのシームレスな移行:以前の同期クライアント(groove.exe)を使用している場合、再同期なしで今回のアップデートにシームレスに移行できる。
同期の一時停止:これは、例えばスマートフォンでテザリングしていたり、飛行機でWi-Fiを使っている場合など、一定時間同期を停止したい場合に便利な機能だ。
オンラインでのファイル表示:Windows Explorerで任意の文書を右クリックして、「オンラインで表示」を選ぶことで、OneDrive for Businessのファイルやフォルダをブラウザで表示できるようになった。
任意のファイルタイプの同期:.json、.aspx、.swfなどのファイルタイプが新たにサポートされた。どんなファイルタイプでもOneDrive for Businessに追加できるようになった。
ファイルタイプのブロック:IT管理者は、特定のファイルタイプの同期をブロックできるようになった。たとえば、限られた帯域を守るために、PSTファイルやMKVファイルをブロックすることができる。
性能と信頼性の改善:特に、小さなファイルは高速にアップロードおよびダウンロードできるようになった。
Microsoftの担当者は、すべてのOneDrive for Businessユーザーは、これらの新機能の「ほとんど」を、1~2週間以内に利用できるようになると述べている。また、Office 2016の統合(関連するOffice 2016のアップデートを含む)と同期の一時停止機能は、「今夏中に引き続きリリースされる」という。
2016年3月には、Windows 8.1のサポートは2016年第1四半期中に提供される予定だとされていた。また、最新のOneDrive for Businessロードマップでは、groove.exeからの移行と同期の一時停止は、2016年第2四半期にリリースされることになっていた。
これ以外にも、次のような機能が同期クライアントに追加される予定となっている。
帯域の管理:2016年6月末までに、クライアントが消費する帯域をIT部門が制御できる機能が提供される。(この機能は、3月のOneDrive for Businessロードマップで、第2四半期に提供されるとされていた)
Windows Explorerのさらなる統合:Windows Explorerの中で右クリックするだけで、リンクの取得やファイルの共有ができるようになる。
「SharePoint」ドキュメントライブラリの同期 :SharePointのオンラインドキュメントライブラリを同期する機能が追加される。2016年第3四半期にプレビューが公開され、2016年末までに一般提供される予定になっている。
SharePointドキュメントライブラリの同期は、OneDrive for Businessにもっとも求められていた機能の1つだったが、これまで具体的なリリース目標時期は明らかにされていなかった。3月上旬には、Microsoftの幹部が将来この機能を提供することを約束していたが、時期については言及しなかった。
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Windows 8.1以降のWindowsのリリースで削除された、OneDriveのプレースホルダの機能について何らかの措置を行う件については、時期についても方法についても、まだ新しい公式情報はない。
その他のクラウド関連のニュースとしては、4月12日にiOS版およびAndroid版の「Skype for Business」クライアントがアップデートされている。Android版にミーティングのコンテンツを表示できる機能が追加されたほか、両方のプラットフォームで、インターネット接続が不安定な状態におけるミーティングの品質が改善された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。