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クラウドトップガン対談

富士通のクラウド戦略(後編)--営業担当のデッドスポットカバーが鍵

吉澤亨史 怒賀新也 (編集部)

2016-04-21 07:30

 日本で「クラウド」という新たな動きをリードし、現在は経済産業省などのコンサルティングを手掛ける研究者、NCRIの津田邦和氏が、今後クラウドを軸に生まれる新たな付加価値について、「トップガン」と呼ぶ各分野のキーマンと対談する。

 前編に続き、後編も富士通のクラウド戦略をリードする執行役員常務、グローバルマーケティング部門長を務める阪井洋之氏に話を聞いた。

クラウド時代のパートナー戦略とは

富士通のクラウド戦略をリードする執行役員常務、グローバルマーケティング部門長を務める阪井洋之氏
富士通のクラウド戦略をリードする執行役員常務、グローバルマーケティング部門長を務める阪井洋之氏

津田 PaaSレイヤで業務システムというのは、実は始まったばかりです。IT市場は300兆円といわれていますが、インターネットや電子メールといった90年代から新しく生まれたネットワークを活用したコンピューティングは、まだ非常に小さい規模なのです。

 つまり、業務システムのSoR(System of Record)は莫大な市場です。当然、クラウド業界はそのことに気づいていますから、いつか、富士通が国内でたくさんもっている市場を狙いたいわけです。ものすごい金額ですからね。

 最も莫大な金額が動いている業務システムを特にIaaS、PaaSへと移行していく。これが2016年の非常に大きな転換点です。そこで富士通はコンセプトメニューとして「MetaArc」を投入したわけです。10年後に振り返ったら、2016年は富士通の大きな転換点だったと言われることでしょう。

 次に、富士通のビジネスは、自前でシステムインテグレーション(SI)するビジネスと、オフコン時代からのパートナー戦略があります。この2つの営業活動において、MetaArcではどんなことをお考えですか。

阪井 これまで提供してきた「S5」の時も、津田さんにも協力してもらい、パートナー様向けのプログラムを展開しましたが、パートナー様もクラウド自体を理解しようとしている段階であり、時期尚早だったのかもしれません。

 中堅/中小の市場でもSaaS化が進み、かなり大きな市場になってきたと思います。私たちは、当社のSEが使うことはもちろん、販売パートナー様、当社協力のソフトハウス、パートナー様など、みんなで一緒にビジネスを育てていかないといけない。

 そういう意味では、パートナー様にも、クラウドにシフトしてもらうことが必要です。そのための支援は積極的に進めていきたいと思います。

ベンチャー、パートナープログラムを展開

 今、新しい取り組みも色々と始まっています。MetaArcを介して、ベンチャー企業と共創していくためのプログラムも展開していこうと考えています。

 多くのパートナー様の力を集め、良いモノを作っていく。その意味では、当社は自社製品にこだわり過ぎることなく、全体として良いモノをお客様に提供していきたいと考えています。

津田 阪井さんがおっしゃるように、富士通さんの自社SI、自社ソフトウェアとは別に、パートナーという存在が大きな位置づけになってきていますね。

NCRIの津田邦和氏
NCRIの津田邦和氏

 従来から業務システムを中心にお付き合いしてきたパートナーに「このMetaArcのクラウドの流れにぜひ参加してもらいたい」ということと並行して、それ以外のベンチャーやクラウドファーストな企業も、富士通さんとお付き合いしていくことになります。

 このような中で、多くの日本のITベンダー、IT事業者、SI事業者は、まだ顧客にクラウドをどう提案していいか分からないようにも見えます。クラウドに長けた人材を増やす必要があるわけです。

 しかし、ユーザーはもう感じていますので、クラウドにしたい、もしくはクラウドも提案してほしいという要求が出てきます。そこではたと立ち止まってしまう各地域の営業担当者が多い。私の所には、そのような人たちから教育とかサポートの依頼が入ります。

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