海外コメンタリー

マイクロソフトが考える新しい「製品の売り方」 - (page 2)

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2016-04-25 06:00

 このような変革を進めているのは、利他的な目的のためではないと同氏は認めている。現在のMicrosoftは、多くの製品をサブスクリプションサービスとして販売しており、営業チームには、単に顧客に商品を1度だけ売る以上のことが求められている。同氏は、いまや消費や利用は、「バイラル」になっていると説明する。

 Altoff氏は、この営業、サポート、サブスクリプションの連携について、Microsoftは特に「ファン作り」の考え方を重視していると話した。「製品に満足しているユーザーは、無関心なユーザーに対する切り札になる。営業スタッフは、単に顧客に製品を使ってもらうだけでなく、実際に製品から価値を引き出してもらい、満足してもらう必要がある」とAltoff氏は強調した。

 「顧客は単なる顧客ではなく、将来のマーケティング手段でもある。実際、顧客は最高の営業部隊だ。顧客は製品を支持し、ファン層を広げ、世の中にブランドをどのように認知されるかを決める社会の態度を形作る」とAltoff氏は述べている。

 ファンを育てることは、単にファンのために設計された製品を提供することではない(Microsoftの担当者によれば「Lumia 950」や「Lumia 950 LX」がそうだった)。これには、同社が2015年の「Surface Book」発表時に行ったように、「Surface」のファンを新製品発表会に招待したり、「Windows 10」の初期のデバッグに協力したWindows Insiderのテスターを招いて、特別イベントを開催したりすることも含まれている。

 個人的には、Altoff氏のコメントの多くは、大げさすぎるようにも思えた。しかし、CEOの高尚な発言が、同社の製品や戦略に対して(少なくともある程度は)短期的および長期的に影響を及ぼす可能性があるというのは、興味深い内容だと思えた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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