統計解析ツールのソフトウェア企業であるSAS Instituteは、米ビジネス誌『Fortune』が発表する“最も働きがいのある企業”で毎年上位にランクインするなど、従業員の働きやすさでも高く評価されている。
米国ノースカロライナ州キャリーにある本社は、東京ドーム78個分に相当する900エーカーの広大な敷地面積を有している。現在使っている土地はその3分の1にあたる300エーカーほどで、20棟以上の建物が建っている。
キャリーキャンパスには5000人超の従業員が勤務している。M&Mチョコレートの消費量は年間2万3000ポンド(1万kg超)に及ぶという。
オフィスビルだけでなく、トレーニングジムやスイミングプール、サッカー場、バスケットコートなどもある。保育所や学校、理髪店、ネイルサロンなども完備している。キャンパス内をジョギングする従業員も多く見られた。
こうした福利厚生の充実は、従業員の勤続年数に現れている。米国平均が4.4年であるのに対して、SASは11年と倍以上の開きがあるという。
太陽光発電の活用や建築資材の再利用を徹底するなど環境にも配慮している。SASではグリーンビルディングの認証プログラム「LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)」認証を9つの建物で取得しており、そのうちの6つがキャリーキャンパス内にある。
共同創業者で最高経営責任者(CEO)のJim Goodnight氏が収集した美術品や天然石、オブジェなどもキャンパス内やオフィス内の飾られている。
今回はキャリーキャンパスのごく一部を紹介する。