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4月25日の日経平均は、前日比133円安の1万7439円だった。過去2週間の上昇が急だったので、利益確定売りに押された。一時1ドル110.98円まで円高が進んだことも嫌気された。
28日昼に日銀政策決定会合の結果が発表されるが、市場の期待通りに追加緩和が発表されないと嫌気されるリスクもあり、様子見姿勢に転じる投資家が増えた。26日の日本時間午前7時現在、為替は1ドル111.22円で、CME日経平均先物(6月限)は、1万7455円だ。
読者の方から「Sell in May(5月に売れ:米国の相場格言)」 をどう考えたら良いかと質問をいただいた。今日は、それについて楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
まずは、事実を確認してみよう。以下は、過去16年の実績だ。
ご覧いただくとわかる通り、過去16年で見ると、5月の日経平均は上昇が8回、下落が8回だった。特に5月は下げが多いというほどのことはない。ただし、よく見ると、2010年~2013年に4年連続で5月が下げている。
2012年、2013年は、年間で日経平均が大幅上昇しているにもかかわらず、5月はマイナスだった。5月に米国で悪材料が出て、米国株が下がり、日本株にも外国人の売りが波及して下がることが4年続いた。
Sell in Mayは、米国ウォール街の相場格言で、米国株が5月に高値をつけ、9月まで下がることが多いと示唆するものだ。もともと、日本の格言ではないので、日経平均がそれに従って動く必然性はないのだが、近年は、米国株が悪材料で下がると、日本株にも外国人の売りが波及するので、日本株も、米国の格言に振り回されるようになったとも言える。
それでは、NYダウに5月高値が多いかと言うと、そういうイメージがあるだけで、実際にはそうならない年もたくさんある。普段、忘れられている格言だったのだが、2010~2013年に4年続けて「魔の5月」となったため、急きょ注目が高まった。米国で盛んにSell in Mayが話題にされるようになり、その話がそのまま日本に伝わって、日本でも「5月は怖い」のイメージが広がった。
2014年は5月が近づくと、日本でも米国でも、Sell in Mayの話がしきりに語られるようになった。ところが、2014年5月は日米とも上昇の月となった。続く2015年も、5月前にSell in Mayが話題になったが上昇の月となった。2年連続で5月が上昇したので、今年はSell in Mayを話題にする人が減った。
「今年の5月に、NYダウや日経平均が上がるか下がるか」、その時になってみないと分からない。4月中に株が上がり過ぎれば、5月は下げる月になるかもしれない。4月後半に株が下がれば、5月に見直されて、買われるかもしれない。日経平均で見ると、過去16年で5月は8勝8敗なので、特にアノマリー(株式相場で繰り返し起こるパターン)と言えるようなものはないだろう。
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