クルマという命に影響を及ぼしかねない重大なもののハッキングへの懸念は極めて大きい。そもそも制御系と情報系が分かれていることも問題になっている。ITとの関係は切っても切れない。制御系と情報系システムはいずれは組み合わさっていかなければならないことを強調した。
そうした中、AT&TではSIMの管理レベルから標準化団体などにも加わり、取り組みを行っているという。
「業界ごとにプラットフォームのいろいろな仕組みがある中で、セキュリティは1つの柱として取り組んでいる。クラウドだろうが、自社だろうが閉じたネットワークの仕組みの中で提供できるというのがAT&Tの強み」と岡氏。
AT&TのIoTコネクティッドデバイスの台数は2015年第4四半期に120万台増になるなど、2015年から急増しているとのこと。また、このうちの100万台が自動車が占めている。現在、IoTにつながっているデバイスは世界中で2600万台と言われる中で、ボリュームとしても大きいと言える。
今後の展望について岡氏は「AT&Tのこの分野における強みはやはりローミングをベースにしたネットワークソリューションだ。デバイスメーカーなどさまざまなパートナーシップを組み、エコシステムをいかに豊かにしていくかというところに事業をシフトしている」と話す。
日本市場については、グローバル展開している企業に、日本以外の国でいかに使ってもらうか、そのニーズをマッチングしていくことが今後重要になってくるという。日本国内にある業界に特化していくよりも、グローバルで横断的に使える製品やサービスの品ぞろえを強化するとしている。