ソリッドファイアージャパンは4月26日、北海道総合通信網(HOTnet)、北陸通信ネットワーク(HTNet)、エネルギア・コミュニケーションズ(エネコム)の通信キャリア3社と協力し、ソリッドファイアーのオールフラッシュストレージを活用した遠隔地レプリケーションの実証実験を実施したと発表した。

実証実験のイメージ
- TechRepublic
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ソリッドファイアージャパンは、次世代データセンター構築のためのオールフラッシュストレージシステムを手掛け、現在ネットアップの一部門となっている。
現在、クラウド事業者ではデータセンターの管理性の向上や、ビッグデータなど増加を続けるデータを最大限活用するためのストレージ基盤として、オールフラッシュストレージの導入が急速に進んでいる。また、フラッシュの低価格化やさまざまな利用環境で必要とされる機能や信頼性の向上も進んでおり、今後もデータセンター環境でのさらなるオールフラッシュストレージの普及が見込まれている。
今回の実証実験では、HOTnet、HTNet、エネコムの3社が、従来のHDDベースのストレージとは異なる高速なオールフラッシュストレージを基盤とした災害対策環境でのネットワークへの影響など、その構築や運用の指針を得る目的で、ソリッドファイアーのオールフラッシュストレージを活用したデータレプリケーションの実証実験を実施した。
具体的には、HOTnet、HTNet、エネコムの3社が運営する北海道、北陸、広島の3拠点のデータセンターにそれぞれ配置されたソリッドファイアーのオールフラッシュストレージを連携させて、広域分散ストレージクラスタを構成し、各拠点間でデータレプリケーションを実施した。
また、災害対策として、遠隔地の拠点を連携させたデータ復旧環境へのニーズも高まっていることから、北海道、北陸、広島でそれぞれ通信事業に携わる3社が協力し、オールフラッシュストレージを活用して相互にデータを持ち合う環境を実際に構築し、検証した。具体的には、特定拠点のシステムを停止させ、その他の拠点でデータ復旧に取り組みながら、利用者へのサービスを継続するための構成や運用など、実際に災害が発生することを想定した状況で検証した。
今回の実証実験の結果、拠点間でのレプリケーションを行う際に必要な回線帯域や必要となるシステム構成とリソース、そして実際の運用時に必要となるオペレーション面の要件など、さまざまな状況での知見を獲得したとのこと。特に、災害発生時に想定される回線帯域の制限に対応するために、フラッシュストレージの重複排除やデータ圧縮による送信データの軽量化などの機能が、災害発生時にも有効であることを確認したという。
HOTnet、HTNet、エネコムの3社は実証実験を通じて、災害発生時にそれぞれが北海道、北陸、広島に持つデータセンター間を相互に接続したデータレプリケーション環境の構築とその運用に関する知見を得たとのこと。今後は、今回の実証実験で得られた知見などを活用し、今後もソリッドファイアーのオールフラッシュストレージを最大限活用したクラウド基盤の運用性の向上などに取り組む。