EMCは米国時間5月2日ネバダ州ラスベガスで開催中の年次コンファレンス「EMC World 2016」で中堅小規模企業向けのオールフラッシュストレージアレイの「Unity」を発表した。ミッドレンジの新たな製品ラインで、オールフラッシュモデルに加えてハードディスクドライブ(HDD)とソリッドステートドライブ(SSD)を併用するハイブリッドモデルが用意されている。
Unityのオールフラッシュは300F/400F/500F/600Fの4モデル。最上位の600Fは1000台のドライブが搭載できる
Unityは、同じく中堅中小企業向けストレージである「EMC VNXe」シリーズの製品チームがゼロから開発したもので、新しいコードベースを採用している。同社のストレージカテゴリとしての位置付けは、専用オールフラッシュストレージ「XtremIO」の下位モデルとなる。
競合となる他社製品は、「PureStorage」や「Nimble Storage」だが、差別化ポイントはその価格だ。EMCでEMC情報インフラストラクチャ製品部門の最高経営責任者(CEO)を務めるDavid Goulden氏は、「オールフラッシュモデルが1万8000ドル~という価格は、競合の同等性能製品の約半額だ」と自信を見せる。
基調講演でUnityを発表する情報インフラストラクチャ製品部門のCEOを務めるDavid Goulden氏
Goulden氏はUnityの特徴として「シンプル」「モダン」「フレキシブル」「ローコスト」を挙げる。筐体サイズは2U~で、最大80Tバイトのフラッシュストレージを搭載できるほか、最大3Pバイトまで拡張可能。性能は、30万IOPSを実現していると説明。「オールフラッシュストレージモデルの『VNX5800』と比較し、Unityはハイブリッドモデルでも、3倍以上の性能を実現している」(同氏)
Unityのハードウェアスペック。最上位の600Fは3万のVVOLをサポートする