海外コメンタリー

パナマ文書で注目されたNeo4jとグラフデータベースの未来とは?--CEOに聞く - (page 2)

Colin Barker (ZDNET.com) 翻訳校正: 藤本京子

2016-05-11 06:30

--最新バージョンのNeo4j 3.0で流れが変わると思いますか?3.0ではノードの数が無制限になるとのことですが、実際それによって何が変わるのでしょう?

 「理論上、理論と実際は同じだが、実際には異なる」と言いますよね。実際無制限と言っていますが、パフォーマンスはファイルシステムの機能や可用性によって制限されます。また、ハードディスクに十分な容量があるかどうかという制限もありますよね。つまり、上限はありますが、データベースには物理的な上限がなくなったということです。システム上のハードウェアやその他の物理的なコンポーネントの上限までデータベースを活用できるのです。Neo4jがボトルネックになることはなく、ボトルネックは他にあります。これはとても重要なことです。

--どういったユーザーが多いのですか?

 一般的に、Neo4jについて語りたいというユーザーが多いですね。Neo4jのエグゼクティブと話したいという人も多くて、そういった機会を何度も設けています。

 面白いことにわれわれのユーザーは、Neo4jユーザーであると公表することに前向きなんです。理由はわからないんですが、Neo4jを使っていることが社員の採用活動にも有利に働くと考えるようですね。こうしたテクノロジのアーリーアダプターであることによって、最先端の企業だということを示したいようです。

 Neo4jについて話したいというユーザーは、そういう背景があるようです。不正検出分野の企業は皆そうです。ただ、政府系や情報機関、防衛機関などはあまり話したがりません。

 しかしわれわれは、リアルタイムレコメンデーションのようなことも手がけていて、グローバルで10位に入る小売業のうち4社を顧客として抱えています。これも売上げに大きな影響がある分野です。

 リアルタイムレコメンデーションは、IT部門ではなく、大規模小売店のオンラインセールス代表者や、アップセルおよびクロスセルを担当する代表者などが予算を握っています。つまりビジネス部門の予算となり、小売または営業部門が出す資金なんです。

 McKinseyでは、IT部門の予算がCMO(最高マーケティング責任者)に流れつつあるとの調査を発表しています。Neo4jの好意的な事例はこうした分野が中心で、皆われわれの製品のユーザーであることを積極的に発信してくれています。

--これまでを振り返って、「ちょっと待て、これは本当に大ヒットするかもしれない」と感じた瞬間はありますか?

 最近Linus Torvaldsの話を聞いたのですが、彼はLinuxがヒットすると思ったことは一度もないそうです。単に小さなことを積み重ねてきただけとのことで、まさにNeo4jも同じような状況だと感じています。

 それに私は性格的に欠点があって、基準をとても高く定めるんです。目標が達成できそうになると、それを新しい基準値にしてしまう。だから成功しても祝杯を挙げることはなく、常に次のことを考えています。

 ただ、2020年に過去10年を振り返った時、パナマ文書がわれわれが関連した事業の中で最大かつメインストリームな出来事だったということになっても不思議ではないと感じています。

 もちろん、2020年に回想録を書く人は「こうなると思っていた」と書くでしょうけどね。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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