ワークスタイルは変革できるのか

MAMによるスマートデバイスのアプリケーション管理の現在 - (page 4)

小田中俊博

2016-05-13 07:00

 ただし、アプリや開発ベンダー、メーカーの実装内容、開発状況によりACEだけでは完全に補完できるケースは少ない。どのケースを採用するかは、利用する機能によって要件がかわるため、EMMメーカーやACEの内容を確認して、利用する手法を選択するとよいだろう。

 次に、Android for workを利用するケースを紹介する。

 iOSと違い、Androidを採用している端末メーカーはさまざまで、機種によってアプリの動作が異なる場合がある。Googleが提供しているAndroid for Workでは、仕事専用プロフィールを作成し、私用アプリとデータを切り離して、企業が承認したアプリや企業データを設定・使用できる。

図5:業務領域と個人領域の分離
図5:業務領域と個人領域の分離

 Android for workはGoogle Apps for Businessのアドオン機能であり、企業ですでに利用している場合は、無料で利用可能だ。通常、ユーザーはGoogle Playよりアプリを自由にダウンロード可能だが、Android for WorkではGoogle Play for workと呼ばれる企業用のアプリストアを準備しており、使いたいアプリを管理者が承認しないと利用ができない。

図6:Google Play for workでの承認
図6:Google Play for workでの承認

 Google Play for workからダウンロードした承認済みアプリは、企業領域にインストールされ、企業領域と個人領域は完全に隔離されていることから、データが個人の領域に移動することを防ぐことができる。もちろん承認したアプリだけではなく、社内開発したアプリも企業領域にインストールできるため、セキュアにアプリを利用することが可能である。

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