PivotalがシリーズC資金調達ラウンドで2億5300万ドルを調達した。MicrosoftやGE、Fordなどのパートナーや顧客が出資した。
Pivotalはビッグデータ部門としてEMCの決算に組み込まれている。Pivotalによると、出資者にはMicrosoft、GE、Fordのほか、EMCやVMwareが含まれる。最初の3社はPivotalのパートナーか顧客、またはその両方だ。
Fordの場合、今回のPivotalへの出資は、ソフトウェア開発に関するFordの俊敏性と機動性の向上を目的とするパートナーシップであり、そのパートナーシップを拡大するものでもある。GEとPivotalはモノのインターネット(Internet of Things:IoT)アプリケーションのパートナーであり、MicrosoftとPivotalは「Microsoft Azure」の一部のクラウドサービスでパートナーシップを締結している。
Pivotalの「Cloud Foundry」は以前より同社の主要なサブスクリプション事業となっている。同社の第1四半期売上高は8300万ドルで、前年同期から56%増加した。これらの決算結果はEMCの財務報告書に組み込まれる。
今回の資金調達ラウンドでPivotalの評価額は約28億ドルとなったが、真の狙いはパートナーシップの強化だと考えることも可能だろう。例えば、The Wall Street Journalによると、FordはPivotalに1億8220万ドルを出資したという。それはなぜだろうか。Fordのデジタル変革の大部分はPivotalに依存しているからだ。Fordは単なる自動車メーカーを超える企業になるため、Ford Smart Mobilityという子会社を設立した。
GEのソフトウェア分野にかける野望の象徴である「Predix」プラットフォームもPivotalを基盤としている。MicrosoftはPivotalのCloud Foundryを人気の高いサービスとみなしている。
Pivotalの30億ドル近い評価額に妥当性があるのかどうかは現時点で不明だが、デジタル変革を同社に依存するパートナー各社から見ると、今回の出資には連携を強化する効果がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。