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オンプレとクラウドは同一--初版リリースから37年の「Oracle Database」の現在 - (page 2)

大河原克行

2016-05-11 15:52

 データベースを複数のサーバに分散させるシャーディングに関しては、「今年はOracle Databaseでも導入することになる。Database Sharding in Oracleは、シャードされた表とデータベースを作成するためのネイティブSQLであり、オンラインでシャードを追加、再構築できる。1000のシャードデータベースにデータを分散することも可能になる」とした。

 アベイラビリティでは、Oracle Databaseが持つ高可用性について言及。ここではOracle Databaseにあるデータを保護するための専用機である「Zero Data Loss Recovery Appliance」を説明した。

Oracle システムテクノロジ担当シニアバイスプレジデント Juan Loaiza氏
Oracle システムテクノロジ担当シニアバイスプレジデント Juan Loaiza氏

 「(Zero Data Loss Recovery Applianceに搭載される技術である)Delta Storeは、大規模な変更管理データベースであり、データベースからは変更点のみを送付。本番システムに対しては最小の変更だけで済む。1年半前に投入して以来、日本をはじめとして、多くの顧客に利用されており、成功した製品といえるものだ」

 Oracle Databaseに搭載されている機能である「Edition Based Redefinition」はアプリケーションの実行中にデータベースコンポーネントをアップグレードでき、停止時間を最小化できるものだ。同機能についてLoaiza氏は「ダウンタイムがなく、アプリケーションのアップグレードをサポート。オンラインで表定義や索引、ストアドプロシージャなどの変更が可能であり、これはOracle E-Business SuiteやSalesforceでも実装されている」と説明した。

 Oracle Database 12c Release 1から搭載されている機能「Application Continuity」は、セッションを使用不可にするリカバリ可能なエラーの後でデータベースに対するリクエストを中断せず、迅速な方法でリプレイできるというものだ。この機能については「アプリケーションがサーバやウェブサイトの障害から透過的に稼働し、失われた処理を再実行できる」と解説、「開発者はこれらのツールを理解して使うべきである」と主張した。

 アナリティクスについては、非構造化データを取得、整理してOracle Databaseにロードできる専用機「Oracle Big Data Appliance」に触れて、「事前統合済み、事前にチューニングした製品であり、45%の低コスト化、2倍の高速を実現している。多くの企業で導入され、実績のある製品である」と語った。

 セキュリティに関しては、データアクセスを集中的に管理できる「Real Application Security」、データベース処理を深く分析できる「Database Firewall」、クレジットカード番号などの重要なデータをマスキングする「Redaction」、暗号キーを集中管理する「Key Vault」などを紹介した。「セキュリティは、企業にとって重要な領域になっている。さらに向上し、新たなものを提供していくことになる」

 デベロッパーに関連して、開発者に提供する環境も継続的なイノベーションと改善を続けていることを示しながら、Oracle Databadseの列内にネイティブJSONを入れることができ、ネイティブJSONから既存のOracleが持つ機能を使用できることを紹介した。

 マネジメントについては、マルチテナントデータベースについて説明。「マルチテナントとすることで各アプリケーションは、プラガブルデータベース(PDB)により自己完結型で実行。共通の処理はコンテナデータベースレベル(CDB)で実行できる。また、メモリとバックグランドプロセスを共通化することで、同じサーバで5倍以上のアプリケーションが動作できる。マルチテナントは、仮想マシンと同じようなものだが、ソフトウェア管理コストを大幅に削減できるのが特徴になる」と語った。今後は、CDBごとに4096のPDBを設定し、PDBごとにメモリ使用量を管理できるといった進化を遂げることになる。

 関連してクラウドサービスへの取り組みについても触れ、「クラウドは多くのメリットがある。オンプレミスにはない容易さ、柔軟性、費用の節約が可能であり、究極の管理プラットフォームとして利用できる。妥協がないクラウドとは、データベースをオンプレミスから自由に移行させることができなくてはならない。Oracleはクラウドとオンプレミスが同じアーキテクチャ、同じソフトウェア、同じスキルで提供できる。完全なポータピリティを提供できる」とした。

 関連して「Oracle Database Exadata Cloud Service」について言及。「Database Exadata Cloud Serviceは、Oracleが37年間に開発してきたすべての機能を搭載したOracle Databaseのひとつともいえ、スケールアウトサーバ、インテリジェントストレージ、InfiniBand、PCIeフラッシュなどを提供している。これらは他社では提供していないものである。しかも、いくつかのアイコンをクリックをするだけで利用できるようになる。最高のオンプレミスを最高のクラウドとして提供している」と述べた。

 インテグレーションについては、Big Data Applianceで稼働するソフトウェア「Big Data SQL」に触れ、超並列SQLクエリをOracle Database、Hadoop、NoSQLにまたがって利用できる特徴に触れた。

 最後に、Loaiza氏は「Oracleは継続的なイノベーションでリーダーであり続けている。新たな技術は今も、そしてこれからもOracle Databaseに入っていくことになる」と締めくくった。

 リレーセッションとして、「ユーザーに聞くOracle Databaseに最適なインフラとは?」「Japan Oracle User Group代表者が開発責任者に聞くOracleテクノロジーの今後」と題した講演が行われ、パナソニックインフォメーションシステムズやJapan Oracle User Group関係者が登壇した。

 リレーセッションで質問に応じたLoaiza氏は、「これまでのデータベース製品で最も印象に残っているのは、Oracle Database 6。今のデータベースの基本を構成している製品であったといえる。また、同時に最新版の12cも印象深い製品である。新機能のアイデアは、顧客のリクエストから生まれることが多い。むしろアイデアがたくさんあることが悩みである」などと述べたほか、「ひとつのOracle Databaseクラスタで扱うデータ量がエクサバイトクラスになるのは10年後、15年後になるだろう」などと語った。

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