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ビッグデータ時代を救うコグニティブストレージ--IBM Researchの取り組み - (page 2)

Robin Harris (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2016-05-18 06:00

新しいストレージの用途

 機械知能が価値の低いデータを削除できるようにすることは重要だ。だが、ユーザーがこの機能を恐れる可能性は高い。映画「アイ,ロボット」でWill Smith氏が演じた役柄を見れば分かるとおり、機械知能に対する人間の信頼を確立することは難しい問題だ。

 もちろん、将来必要になる可能性が低いデータを低コストなテープに苦労して移すことも可能だが(IBMは世界的に有名なテープドライブメーカーでもある)、「すべてを永久に保存する」アルゴリズムは、規模性に欠ける。そして、永久に続けていけないものは、最後には続かなくなる。

 また、この論文で設定されている問題領域を超える話ではあるが、規模については別の問題もある。どれだけの規模のストレージシステムなら、認知的処理のコストとオーバーヘッドを正当化できるかという問題だ。エンタープライズ規模だろうか?それともウェブ規模である必要があるだろうか?

 ストレージシステムにインテリジェンスを導入する試みは、これまでにも数多くあった。それらが失敗してきたのは、そのためのコストがストレージを追加するコストよりも高かったためだ。ストレージのコストが低下する速度は、計算能力のコストよりも早く、インテリジェントなストレージが成立し得る経済的条件は難しいものになっている。これを成立させるには、アルゴリズムの魔法が必要だろう。

 いずれにせよ、IBMのチームは重要な研究を進めている。機械知能の応用分野は多いが、無限にあるわけではない。デジタル文明の基礎であるストレージに対する、機械知能の限界を理解しておくことは、今後文化的遺産を残していくにあたって重要な問題になっていくだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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