Dellは米国時間5月17日、フロリダ州オーランドで開催中のSAPの年次イベント「SAPPHIRE NOW」で、エンタープライズソフトウェアの大手であるSAPとの提携の成果を発表した。その狙いは、クラウドやアナリティクス、IoTの配備の合理化だ。
Dellは同イベントで、仮想化されたSAPのソリューション環境をVMwareベースのクラウドプラットフォーム上に迅速に配備するためのデータセンターアーキテクチャ「Dell Automation and Cloud for SAP Software」を披露した。
Dellによると、このアーキテクチャによって、仮想化されたSAPシステムのプロビジョニングや管理における自動化や簡素化がさらに推し進められるとともに、VMwareの運用管理ソリューションである「VMware vRealize Operations」を用いたパフォーマンスの管理と可視性の向上が図られるという。
またDellはIoT分野において、SAPのインメモリデータベース「SAP HANA」と、Clouderaの「Hadoop」を活用する新たなアーキテクチャも発表した。「Dell Edge Gateway」テクノロジを用いて構築されたこの新アーキテクチャは、センサからのデータの収集と分析による業務支援を主眼としている。
SAPとの提携に基づく、IoT向けのこのアーキテクチャは、Dellが4月に開始した「IoT Solutions Partner Program」の成果の1つとなっている。このパートナープログラムにはSAPの他にも、GEやMicrosoft、OSIsoft、PTC、Software AGが名を連ねている。
またDellは、同社のサーバプラットフォーム上にSAP HANAと「SAP Predictive Analytics」を搭載した「Edge」製品を北米地域で新たに提供していく計画だ。同社は、「Dell Validated System for SAP HANA Edge」という完全に統合されたアプライアンスを2016年第3四半期中に提供する計画だと述べている。
このアプライアンスにはSAPの予測分析ライブラリが含まれており、SAP HANAや、先進的なデータモデラー機能を搭載したSAP Predictive Analytics、迅速に価値を生み出すDellのサービスからネイティブなかたちで利用できるようになっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。