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日本株展望

原油価格の反発はいつまで続くのか? - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2016-05-18 10:37

米シェールオイルがようやく減少トレンドに向かう

 最近、中東から出てくるニュースには、原油価格を再び下げてしまうようなものが多い。4月17日のドーハ産油国会議では、原油増産凍結の合意ができなかった。イランに一定の増産枠を認めた上で、イラン以外の国が増産を凍結する案でまとまる予定だった。

 ところが、イランと断交したサウジアラビアが、「イランが参加しない増産凍結には参加しない」と強硬に主張したため、合意はできなかった。6月のOPEC会議で、再度、増産凍結に向けて話し合うが、イランとサウジの溝が埋まらなければ、合意はできそうにない。

 このニュースだけ聞いていると、すぐにも原油が急反落してもおかしくなさそうだ。ところが、原油は今のところ順調に上昇している。

 原油市場で最近話題になっているのは、米シェールオイルの供給が減り始めていることと、原油の世界需要が拡大し続けていることだ。中東産油国が増産凍結で合意できず、日産170万バレル程度を増産してしまっても、シェールオイルの減産と世界需要の増加によって吸収され、2017年にかけて原油の供給過剰は徐々に解消に向かう見通しが出ている。

 米シェールオイルは生産コストが1バレル30~70ドルと高く、原油価格が一時30ドル以下に下がったことで、新規開発が大きく減った。ところが、2015年中は米シェールオイルの生産はあまり減らなかった。高コストの油井は生産停止に追い込まれたが、低コストの油井が大幅に増産したためだ。

 ただし、シェール油井の新規開発が大幅に減少している効果で、2016年後半には米国の原油生産の減少トレンドが鮮明になると考えられている。

原油の世界需要拡大が続く

 原油需要は順調に拡大する見込みだ。世界需要に大きな影響を及ぼすのは、米国と中国だ。米国は、エネルギー価格の低下によって需要が伸びている。米国人が好むガソリン消費の多い大型車の販売が好調で、小型車が販売不振になっていることからも分かるだろう。

 原油需給の鍵を握るもう1つの国が中国だ。中国の資源爆食が復活することはないが、中国政府が公共投資を追加している効果で、中国需要も小幅ながら増加する見込みだ。価格下落による需要喚起効果もあって、世界全体で原油需要は順調に拡大しそうだ。インドの需要増加も大きくなっている。

 原油をめぐる目先の材料と世界的な原油需給の変化を、これからもよく見ていく必要がある。

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