編集部からのお知らせ
PDF Report at ZDNet:「ドローン活用」
「ニューノーマル」に関する新着記事一覧
日本株展望

米景気は持ち直し、日本の1~3月GDPは予想以上 - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2016-05-19 11:00

1~3月の日本のGDPは市場予想を上回る

 18日の朝8時50分に発表された1~3月GDP(速報値)は、前期比年率1.7%増で事前予想の0.3%増を大幅に上回った。ただし今年は、うるう年要因(※)で、1~3月のGDPが前期比年率で約1.1%かさ上げされている。うるう年要因を除くと、実質約0.6%の増加だったことになる。

 うるう年要因=今年はうるう年なので2月が29日まであった。その結果、1~3月の日数が91日となり、通常(うるう年以外の90日)よりも1日多くなっている。1÷90=0.011(1.1%)なので、GDPの数字が例年に比べ、約1.1%かさ上げされることになる。

 4~6月のGDPの成長率は、うるう年要因で、逆に前期比年率で約1.1%低く出ることになる。一部で、4~6月のGDPがマイナスになるとの予想が出ているが、それはうるう年要因を含めての話だ。仮に、4~6月のGDPが前期比年率で1.1%減になるとすると、実質では横ばいだったことになる。

 実質年率0.6%の成長では、成長率は低く、決して強いと言えない。ただし、実質マイナス成長と考えられていた事前予想に比べると、良い数字と言える。

実質GDP成長率(前期比年率):2012年1~3月~2016年1~3月(速報値)

実質GDP成長率(前期比年率):2012年1~3月~2016年1~3月
(出所:総務省、ミニ景気後退の判断は楽天証券経済研究所)

1~3月GDPが予想以上だったことに対する市場の反応

 1~3月GDPが予想以上であったことにより、10~12月に続いて実質2期連続マイナス成長の「ミニ景気後退」状態と判断されることを免れることができた。ただし、18日の日本株市場は、この事実を買い材料ととらえることはできなかった。これには、3つの理由がある。

(1)ミニ景気後退と判断されれば、消費増税延期のダメ押しとなるはずだった

 実質2期連続のマイナス成長ならば、2017年4月に予定されている消費増税の延期が正式に決定される可能性が高まると考えられていた。安倍首相は、増税延期に傾いていると推定されるが、自民党内に予定通り増税を実施すべきとの意見もあり、最後に安倍首相が翻意する可能性は残っている。

(2)ミニ景気後退と判断されれば、日銀が6月にも追加緩和を実施する期待が高まるはずだった

 日銀の黒田総裁は、マイナス金利導入の効果が出るのを待たずに、次の手(さらなる追加緩和)を打つことも考えていると発言しており、1~3月GDPが実質マイナスならば、追加緩和の期待が高まるところだった。

(3)ミニ景気後退と判断され、追加緩和期待が高まれば、円安が進む可能性もあった

 4月の米景気指標が好調で米FRBの年内利上げの思惑が復活する中、6月にも日銀の追加緩和があるとみなされれば、円安(ドル高)が進む可能性がああった。ところが、日本の1~3月GDPが予想以上だったため、円安が進みにくくなった。

 なお、18日の東京市場では、銀行株が大幅に上昇した。日銀の追加緩和で長期金利がさらに下がり、銀行の利ザヤがさらに縮小する不安が、銀行株が下がる要因となっていた。ところが、GDPが予想以上で6月追加緩和の期待が低下した。それは、18日の銀行株にはプラスに効いた。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]