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Sapphire Now

SAPPHIRE NOWで見えたSAPの課題--共感は経済的負担を克服できるか

Larry Dignan (ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2016-05-20 06:30

 SAPの最高経営責任者(CEO)Bill McDermott氏は、多くの顧客を前にして、もしSAPからの愛を感じていないならbill.mcdermott@sap.comにメールを送ってほしい、と語りかけた。そして、実績のある「シンプル化」の話に移る前に、幾度となく「共感」という言葉を繰り返した。

 米フロリダ州オーランドで開催された「SAPPHIRE NOW」での同氏の講演は、「現実的になる」ことで、実装とテクノロジ、人間の間にあるギャップを埋める取り組みについてのものだった。SAPの公約は、価値のある実装を提供し、顧客がリアルタイムで物事を進め、デジタル化を推進するのを支援することだ。どこかで聞いたことがあるような気がしないだろうか。それもそのはずで、SAPは、近年のSAPPHIRE NOWでも、シンプル化について幾度となく語っている。顧客への共感というテーマは新しいが、それは基本的に、SAPが顧客と、顧客の顧客のために尽くすということだ。

 「当社は(顧客を)大切にする。それには、常に顧客に共感し、知的好奇心を持ち続けなくてはならない」とMcDermott氏は語った。「月曜日にうまく解決できなければ、金曜日には必ず解決する。今や当社は、顧客志向の企業となった」(McDermott氏)

SAPのデジタルボードルーム
SAPのデジタルボードルームには、たくさんの顧客への共感が盛り込まれている。

 Constellation ResearchのアナリストHolger Mueller氏は、次のように述べている

 2年前に、Bill McDermott氏は「シンプル」というキーワードを用いたが、今回はそれを顧客への共感という言葉に切り替えた。同氏はAribaやConcur、Hybris、SuccessFactorsのトップやリーダーを壇上に上げ、SAPが「共感」について何をしてきたかを語らせた。

 McDermott氏の基調講演は、開発パートナーとしてのSAPの姿を強調するため、壇上に顧客の代表や同社の役員を上げて、Q&A形式で行われた。SAPのインメモリデータベース「HANA」は、AppleやMicrosoftなどとのパートーシップを通じて普及しつつあり、「Azure」のクラウドとSAPのアナリティクスは統合される。

 より重要なのは、McDermott氏が「価値保証」という言葉を掲げてHANAの導入を強くアピールしたことだろう。McDermott氏の公約は、実装を容易にし、同社のサービスエコシステムを充実させるというものだ。「当社は顧客に、世界で最も緊密に結びつき、最も生産性の高いシステムを提供するため、イノベーションと最適化を進める。当社は1歩先に進んだ。そして、当社のエコシステムに対して、共に進まなくてはならないと伝えた」とMcDermott氏は語った。

 同氏が価値保証について説明する際に使ったスライドは、次のようなものだ。

SAPのMcDermott CEOが「価値保証」について説明する際に使ったスライド

 しかし実際には、サービスパートナーに関するこうした動きは遅すぎる。SAPは何年もの間、同社のエコシステムとの対話を続けているが、その結果は、プロジェクトを巡ってベンダーとコンサルタントと顧客が、責任を押しつけ合う状況が生まれている。

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