ハッカーの行為に賛否--銀行から盗んだ大金をクルド人組織に寄付

Charlie Osborne (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部 2016年05月23日 10時15分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 あるハッカーが自らの技術を駆使して、政治的な主張を行った。銀行から1万ユーロを盗み出し、過激派組織「イスラム国」(IS)に占拠された土地の近くに拠点を置く反資本主義クルド人グループに提供したのだ。

 このハクティビスト(監視ソフトウェアを手がけるHacking Teamなど、大きな注目を集めた攻撃を行ったハッカーと同一人物と考えられている)が米国時間5月18日、Redditのフォーラムを通して明かしたところによると、この人物はある銀行から資金を盗み出して、ロジャヴァに拠点を置くクルド人グループに寄付したという。

 ロジャヴァはシリア北部の自治区。現在ISとトルコが保有する領土に隣接しているが、ISもトルコも交易に前向きではないため、やがて食糧や必需品が不足するとみられている。

 25ビットコインに相当するこの資金は、Rojava Planのクラウドファンディングキャンペーンを通して寄付された。このキャンペーンでは、輸出入の制限のせいでロジャヴァが苦しんでいる実情が伝えられている。

 Rojava PlanのDeniz Tari氏はArs Technicaに対し、次のようにコメントした。

 「われわれは現在、多忙を極めている。ロジャヴァは交戦地帯なので、オンラインに接続するのが難しいときもある。この資金の使途については(中略)われわれのキャンペーンページも見てほしい。そこで、資金の使い道について概説している」

 同キャンペーンのビットコインアドレスを見ると、寄付は5月5日に行われたようだ。本稿掲載時点で、Rojava Planは約3万3000ユーロを調達している。この資金は、将来の収穫に向けて肥料を作る道具と労働者の賃金に使われる。

 ハッカーが自らの技術を政治目的に利用することがあるが、この事件もその一例だ。今回、ハッカーの働きを賞賛する者もいれば、資金調達方法に不快感を示す者もいる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
デジタル“失敗学”
IT部門の苦悩
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]