Salesforce.comは米国時間5月25日、同社の「Service Cloud」に双方向ビデオチャットや「Tap-to-Call」といった機能を簡単に追加できるようになる「Service Cloud Lightning Snap-ins」という取り組みについて発表した。
Service Cloud Lightning Snap-insにより、企業はモバイル機器やIoT機器といったサービスチャネル上に、コンテキストに依存したサービスを配備できるようになる。ここでの大きな売りは、「Salesforce SOS Snap-in」において、双方向のビデオチャットが可能になっているという点だ。これによって顧客と窓口がお互いの状況をしっかりと把握しながら問題に対処できるようになる。
「Cases」や「Knowledge」「Live Chat」「SOS」、Tap-to-Callといった機能がモバイルアプリやウェブアプリ向けとして用意される。
Googleが「Instant Apps」で「Android」アプリとモバイル機器向けウェブアプリの溝を埋めようとしている点を考え合わせると、アプリが持つより多くのエクスペリエンスを他のチャネルにもたらそうとする大きな流れが見えてくるはずだ。
Salesforce.comで製品マーケティング担当ディレクターを務めるEric Bensley氏は、Service Cloud Lightning Snap-insによって顧客は、Service Cloudに対してより多くの顧客接点を追加できるようになると述べるとともに、「顧客はアプリの境界を越えてこういったエクスペリエンスを追加したいと望んでいるというのが、根底にある考え方だ」と述べた。
主なポイントは以下の通りだ。
- 「Service Cloud Lightning Web Snap-ins SDK」というウェブアプリ向けソフトウェア開発者キット(SDK)によって、「Service Cloud Lightning Platform」からCasesやChat、Knowledge、SOSが利用できるようになり、モバイル機器上と同じシームレスなエクスペリエンスをウェブ上で実現できるようになる。
- 「Service Cloud Lightning Mobile Snap-ins SDK」というSDKによって、Androidや「iOS」上でSalesforce SOSやKnowledge、Cases、Chat、Tap-to-Callが迅速に配備できるようになる。
- ウェブアプリに対して統合されたサポートが提供される。
- Salesforce SOSによって、モバイルアプリ上やウェブアプリ上で双方向のビデオチャットが可能になる。Salesforce SOSは2014年にアプリ版がローンチされ、その翌年には「Salesforce Service for Apps」の機能として提供されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。