アルバイト求人情報サイト「バイトル」などを運営するディップ(東京都)は、ビッグデータ活用基盤として高速分析用データベース「HPE Vertica」を導入した。データ活用基盤を刷新することで業務効率を大幅に向上した。
営業担当者はこれまで、求人広告の効果と実績をレポートするためにデータ活用基盤を利用してきた。しかし、システム導入当初に比べて、利用者数やデータ量が大幅に増加したため、十分な性能が得られなくなりつつあったという。
そこで同社は、早い段階でデータ活用基盤の刷新を決断した。新システムでは、処理性能の向上に加え、本番稼働後の運用性や拡張性も考慮し、既存のオンプレミス環境からAmazon Web Services(AWS)によるクラウド環境へと移行した。
データベースにはHPE Verticaを採用した。数百名規模の営業担当者が同時にアクセスしても、待ち時間なくレポートを出力できる点を高く評価した。また、アプリケーションやデータ構造を修正することなく、わずかなSQLの修正のみで稼働させることができ、最小工数でシステムを構築できた。
データ圧縮機能によりデータを約10分の1に圧縮でき、処理性能も従来と比べておよそ5倍に向上した。特別なチューニングもなく期待した性能が出たことで、これまで運用にかかっていた工数をより付加価値の高い業務に振り分けることができたとしている。
ディップでは今後、事業ごとに個別最適化された複数のデータウェアハウスをHPE Verticaに統合し、セントラルデータウェアハウスとして稼働させるとともに、固定帳票だけでなく、利用者が自由にデータを活用できるようにすることで、営業活動の効率化とサービス向上に努め、顧客企業の採用活動を強力に支援していくという。