製品版「Pepper×Azure」のアーキテクチャを披露
次に宮原氏は、秋ごろ提供が予定されている商用版「未来の商品棚」のアーキテクチャとそこで使われるコンポーネントを紹介した。構成は以下の図の通りだ。
今秋提供予定の商用版「未来の商品棚」のアーキテクチャ
Azure IoT Hubを利用するとセキュアかつ数百万ものデバイス接続に耐えられるスケーラビリティがある。Pepperへの接続も内部がPythonコードでできているGUIコンポーネントをドラッグ&ドロップして、入出力フローを繋ぐだけで構築可能だ。これをCloud Robotics FXに送り込むことでイベント処理を構築する。ただし、まだCloud Robotics FXはベータ版であり、提供時期は決まっていないそうだ。
宮原氏はまた、製品版の構成要素として、Azure Machine LearningとAzure Cognitive Serviceを紹介。
前者は人工知能プラットフォーム、GUIでコンポーネントを線で結ぶだけで設定可能で、分類や数値予測もあるが、レコメンデーションが使いやすいのでぜひ使ってほしいという。Bingの検索連動広告にも使われており、マッチボックスが安価に利用できることも魅力だ。注意事項として、新しいポータルではまだサポートされていない(クリックすると旧ポータルに飛ぶ)ということを挙げていた。
後者Azure Cognitive Serviceは、ディープラーニング技術などを利用した人工知能サービスAPI軍だ。「負荷が高いので、GPU(Tesla M60/K80)をサポートするNシリーズを使ってほしい」(宮原氏)という。Vision/Speech/Language/Search/Knowledgeの5分野に対し昨年まで7つしかなかったコンポーネントが現在21まで増えたそうだ。
ディープラーニング技術に関してはImageNetコンテストによる結果を紹介、2015年にエントリした5分野すべてでNo.1と評価され、特にImageNet Classificationでは誤差率が3.5%と他社を圧倒する成績という点を強調していた。