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日本株展望

伊勢志摩サミットが閉幕--5月23日週に出た相場材料を検証

ZDNet Japan Staff

2016-05-30 11:32

楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する

 5月23日週の日経平均は、1週間で98円上昇して1万6834円となった。強弱材料が拮抗し、上下とも大きくは動きにくい展開が続いている。日経平均の変動に最も影響の大きい為替レートが、1ドル110円前後でやや膠着していることも、日経平均が動きにくい理由だ。

 5月30日週の日経平均も、為替をにらみながらの動きとなりそうだ。為替に大きな動きがなければ、1万7000円を中心としたボックス相場となるだろう。

 ただ、米景気が回復基調にあり、為替の円高リスクが低下していることを考えると、徐々に下値を切り上げる展開となる可能性もある。

5月23日週に出た相場材料を検証

(1)伊勢志摩サミットが閉幕

 特に、相場を大きく動かす議事内容はなかった。安倍首相は、世界経済が危機的状況にあることを強調し、財政出動で各国が協調することを提案したが、それには賛同が得られなかった。Merkel独首相は引き続き、財政出動に否定的だった。 Hollande仏首相は、世界経済が危機的状況にはないと、現状認識に隔たりがあった。

 日本の主張に配慮し、首脳宣言に「財政略を機動的に実施する」という文言が入ったが、各国協調しての財政出動は、事実上否決されたに等しい。ただし、こうなることは、事前の交渉でわかっていたことだ。

 Obama米大統領は、通貨安競争を批判し、日本の円安誘導をけん制したが、これも事前の予想通りだ。

 近年のサミットは何かを決める場というよりは、G7各国がそれぞれ自国の事情に応じて、意見を表明するだけの儀式になっている。意見の対立があっても、対立を際立たせることなく、当たり障りない首脳宣言を採択するのが慣例になっている。今回もそうなった。

 各国が一致して賛同したのは、「EU(欧州連合)に残留することが英国の国益になる」というCameron英首相の主張だ。英国では、6月23日にEU離脱の是非を問う国民投票が実施される。

 賛否が拮抗して、結果はどちらに転ぶかわからない状態が続いていたが、最近になってEU残留派がやや優勢となってきた。EU離脱が決まると、英国だけでなく、世界経済にとってもネガティブな影響が及ぶと考えられており、サミットでは、EU残留を目指すCameron首相に各国が賛同を示し、援護射撃した形だ。

(2)YellenFRB議長は「数カ月内の利上げが適切」と発言

 米景気が4月から回復基調にあることを受けて、米国の地区連銀総裁から、利上げを示唆する発言が増えている。そんな中、5月27日にYellen FRB議長がハーバード大の討論会に出て発言することが注目されていた。

 Yellen議長は、「米経済は改善しており、数カ月以内に利上げするのが適切」と発言した。利上げ時期を「数カ月以内」としたため、6月14、15日のFOMC(米金融政策決定会合)で利上げがあると予想している向きには肩透かしとなった。

 ただ、FRB議長が利上げ時期を特定するような発言をすることは、もともとあり得ないことであり、6月の利上げの可能性がまったくなくなったとは言えない。

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