OS/2のインストーラの刷新
年季の入ったOS/2古参ユーザーは、このOSをインストールする時の面倒さを熟知している。IBMのOS/2インストーラのひどさは、最高の条件であってさえ、「Gentoo Linux」のインストーラが直感的に見えてくるほどだ。OS/2の他の部分に比べると、インストーラの古さは際立っている。今でも、インストール用CDを読み込む前に、システムをフロッピーディスクから起動する必要があるのだ。フロッピーディスクドライブは15年前に事実上絶滅しているし、光学ディスクドライブのついたノートPCを見つけるのもだんだん難しくなってきている。
インストールさえ終わっていれば、Arca Noaeのソフトウェアパッケージや、netlabs.orgの有名なオープンソースパッケージの移植版などを利用することで、OS/2は今でも十分に使用可能だ。ArdcaOSの目標は、一般に入手可能な最新のハードウェアで、BlueLionを最新のLinuxディストリビューションと同じくらい簡単にインストールできるようにすることだ。この目標にたどり着くにはかなりのハードルがあるが(特に大きいのはUEFIだろう)、その目標にたどり着くのに必要な作業のほとんどは、インストーラを新しくすることに集約される。
この理由から、ほとんどの労力はインストーラと、Linuxのレスキューパーティションと同じ形で呼び出せるプリブート環境の構築に投入されている。この新しいインストーラは、ネットワーク経由でArca Noaeから標準的なyum/rpmパッケージ形式で、最新のパッケージをダウンロードできるため、OSと同時にアップデートをインストールすることもできる。それに加え、インストーラは光学メディアだけでなくUSBメモリからも直接起動でき、ネットワークインストールについても検討されている。
現状
Rosenthal氏によれば、2015年以降、ArcaOSの内部向けアルファ版ビルドはほぼ毎週リリースされているという。これらのビルドはISO形式になっており、手動でインストールする必要があるが(システムのライブイメージではない)、ArcaOSの作業のほとんどがインストーラに関するものであることを考えれば、インストールメディアを徹底的にテストすることはよいことだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。