エンゲージメントマーケティングソフトウェアを提供するMarketoが、17億9000万ドルでプライベートエクイティファンドのVista Equity Partnersに買収されることが明らかになった。取引は2016年第3四半期に完了する見通し。
Marketoは売却先を探しているといううわさが以前からあり、5月末にはMicrosoftが買収提案を行う計画があるとの報道もあった。
Marketoの最高経営責任者(CEO)Phil Fernandez氏は、「注意深く検討と審議を重ねた結果、取締役会は全会一致でVista Equity Partnersに売却することがMarketoおよびMarketの株主の最善の利益になるという結論に達した」との声明文を出している。
この取引により、顧客エンゲージメント向けエンタープライズプラットフォームを提供するというMarketoの市場参入戦略を強化できるとFernandez氏は述べる。Marketoは創業から約10年にわたって、特に小規模と中規模企業にフォーカスしてきた。だが最近は、規模が大きいエンタープライズ市場への拡大を図っており、次世代プラットフォーム「Orion」を発表する計画を明らかにしていた。Orionは分析とインタラクションデータを組み合わせ、企業全体にわたって統合するものだ。
Vista Equityはテクノロジ分野にフォーカスしたプライベートエクイティ企業で、4月にはクラウドベースのイベント管理企業Cventを16億5000万ドルで買収している。
Vista Equityの共同創業者兼プレジデントのBrian Sheth氏は、「Marketoはまさにマーケティングオートメーション分野のリーダーであり、4600社以上の顧客に革新的でミッションクリティカルな製品を常に提供してきた。われわれの実績と、高い成長を収めているSaaSプラットフォームへの投資にフォーカスしている点を踏まえ、Philと広範なMarketoチームと連携して、イノベーションと成長、卓越性を加速できることを楽しみにしている」とコメントしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。