AWS Summit

クラウドならできる「6つの自由」とは:AWS Summit Tokyo 2016 - (page 2)

小林哲雄

2016-06-06 07:01

クラウドならできる6つの自由

 残りの時間はゲスト企業の発言を交えつつ「クラウドならできる6つの自由」を紹介。その1は「作りたいものがすぐに作れる自由」で、具体的にはマネジメントコンソールから数クリックで70以上のサービスが調達でき、幅広いラインナップを取り揃えていることをアピールしていた。


マネジメントコンソールで70を超えるサービスが数クリックで利用可能

 5月18日から提供を開始したハイメモリの「X1インスタンス」は、インテルと共同開発した「Xeon E7V3」を4つと、2Tバイトのメモリを持った構成でSAP HANAなどのインメモリベースに有効だという。従来「R3インスタンス」をスケールアウト利用していたユーザーにおススメできると紹介していた。

 その2として「顧客のニーズをすぐに手に入れる自由」を紹介。具体的にはビックデータ解析を紹介していたが、分析したものが本当にビジネスになるかわからない不確実性の中、安く早く安全に利用でき、かつ、いつでもスケールアップ/スケールダウンできる可変性の高さをアピールした。

 ここで、ゲストとしてゲオホールディングス 業務システム部ゼネラルマネージャー 末延寛和氏が登壇。同社はOracleのExadataで管理していた基幹DBを保守期限後の運用先としてAWSに移行したのがきっかけで、すでに顧客DBも移行。最終的には既存DCサーバをすべてAWSへ移行するという。AWS選択の理由として可用性、継続性、調達スピードと拡張性、長期スパンのコスト削減に加えコミュニティの存在を重視したとする。導入効果としては、開発期間の短縮やエンジニアのコスト意識の醸成だけでなく、エンジニアのモチベーション向上になったという


ゲオホールディングス 業務システム部ゼネラルマネージャー 末延寛和氏。2016年9月にはすべてのサーバをAWSへ移行予定

 その3は「最適なデータ移行とデバイスが繋がる自由」。オンプレミスからのデータ移動にインターネット接続やダイレクトコネクトを用意しているものの、100Tバイトのデータ移動には100日程度かかる上にデータ転送コストが多くかかる。この課題を解決するためにアマゾンは「AWS Import/Export snowball」をリリース。80Tバイトの物理ストレージに暗号化したデータを格納してAWSに返送することで大規模データの入出力を行うものだ。8Gの衝撃に耐えるグレーのプラスチック筐体は耐水・防塵性も備えており、伝票はe-inkになっているそうだ。今年中に全リージョンで利用可能になるという。


データ移行に対し、80Tバイトの物理ストレージを輸送する「AWS Import/Export snowball」

 また、ストリーミングデータに関してはKinesisシリーズを用意。Kinesis Streamsによってストリーミングデータを収集・解析するためのアプリケーションを開発し、Kinesis Firehoseでストリーミングデータを保管、Kinesis AnalyticsでストリーミングデータにSQLクエリを実行する。さらに、IoTの活用に対してはAWS IoTによってセキュアにデバイスに接続、管理のできるサービスを提供するという。

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