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AWS Summit

クラウドならできる「6つの自由」とは:AWS Summit Tokyo 2016 - (page 3)

小林哲雄

2016-06-06 07:01

SAP HANAをAWSへ移行し100%パブリッククラウド化へ:日本電産

 次に、ゲストとして日本電産 常務執行役員 CIO 佐藤年成氏が登壇した。同社は2015年まで「Everything goes to Cloud!」をスローガンにしてきたが、IT Vision for 2020として新たに「Orchestration & Standardization」を新たなIT戦略としている事を紹介。現在SGIのスパコンで動かしているSAP HANAもクラウドへ移行し、100%パブリッククラウド化を行うという。

 IoTに関しては、現場の要求が複雑か曖昧なものが実態だが、これを「クラウドネイティブ」「オープンソース/新技術」「内製化」をテーマにして、迅速かつ安価に基盤を提供するという。実際の事例として、これまで「勘と経験」で行っていたアルミ鋳造機の温度設定をサーモグラフィーと東芝の「FlashAir」で取得し、これをRaspberry Pi3+SORACOM AirでAWSへ転送、AWSでは「AWS Lambda + OpenCV」で画像解析行いRDSへ格納。R言語を使って分析、「ZABBIX」で監視したものをAWS IoTで異常通知する。受けた通知はRaspberry Pi3で受け取ってパトライトで知らせるという仕組みが紹介された。これによって外観不備を20%から3%に落とせたという。


日本電産 常務執行役員 CIO 佐藤年成氏。SAP HANAもAWS上に移行すると発言

 その4として「データベースの制約から開放される自由」を挙げた。商用DBは「高い、独自仕様、ベンダーロックイン、ライセンス」がネックになり、一方オープンソースはパフォーマンスに問題があるという。そこでAWS Auroraを用意。MySQL互換で5倍のパフォーマンスと商用DBの10分の1のコストで現在急速に活用が広がっているという。AWSでは現在6種類のRDBの選択が可能になっている。


MySQL互換でパフォーマンスは約5倍のRDB「Amazon Aurora」。これを含めて6種類のRDBがAWSで利用可能だ

 また「お客様のフィードバックからイノベーションが生まれる」として、「AWS Database Migration Service」を用意。本番環境のデータベースをクラウド化するダウンタイムを最小化するもので、3月から東京リージョンでサービスを開始した。また、RDS SQL Server Updateとしてマルチアベイラビリティゾーンに2週間以内、S3ネイティブバックアップ/リストアに2カ月以内に対処予定という事に加え、Q3でローカルタイムゾーンに対応する予定を示した。

 その5として「乗り換える自由」を挙げ、多くの企業がこれから進むであろうクラウド化のステップを紹介。既存の投資資産を無駄にすることなくクラウドを利用するハイブリッド運用中の顧客や、すでにAWS完全移行した顧客を紹介。国内でも近畿大学や日本通運がすべてAWSで運用/移行中として紹介されていた。

 その6として「スピードとセキュリティ両立の自由」を紹介。従来はスピードとセキュリティは相反するものだったが、AWSではスピードとセキュリティの両立が可能だとした。さらに、無料でSSL/TSL証明書を自動更新発行する「AWS Certificate Manager」が5月17日から東京リージョンでスタートしたことを紹介。さらに多くのセキュリティ基準と運用基準の第三者認証が得られている事を紹介した。

 ここでゲストとしてfreee 代表取締役 佐々木大輔氏を紹介。同社は2012年に創業し、バックオフィス業務を自動化するソリューション「クラウド会計ソフトfreee」「クラウド給与計算freee」「マイナンバー管理freee」をリリースしている。小さな会社が大きくなるまでサポートし、会計ソフトに関しては従業員500人ぐらいまで対応できるという。

 当時3人のエンジニアが9カ月かかって開発したクラウド会計ソフトfreeeだが、扱う内容ゆえにセキュリティとサービス需要の拡大に応えることが課題だったという。AWSを利用する背景として、金融情報システムセンター(FISC)の安全対策基準を満たしていること、PCIDSSの認証も協力会社によって得られたことを挙げており、スタートアップ企業のサービスでも金融機関並みのセキュリティが得られることに魅力を感じたという。


freee 代表取締役 佐々木大輔氏。SaaSを提供しているが、サービス内容から高いセキュリティを必要としたという

 最後に長崎氏は、顧客からのフィードバックをスライドで紹介し、ITワークロードのクラウド移行に関するヒントをセッションや展示で得てほしいと発言してキーノートを終了した。

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