アバナードとサイトコアは、6月8日、カスタマーエクスペリエンスの重要性に関するグローバル調査の結果を発表した。今回の調査によると、カスタマーエクスペリエンスに投資する企業は、1ドルの投資に対して3ドルの収益を生んでいるとの結果が明らかになり、今後12カ月間で、さらに11%の収益増を見込んでいることが分かった。
この調査は、米国、カナダ、英国、ドイツ、オーストラリア、シンガポールの880人の意思決定者を対象にVanson Bourne社により行われた。調査期間は、2016年2月から3月。ブランドデータは、金融サービス、小売、自動車、医療、メディアおよび通信、消費財を含む14業種にわたり、国、セクタ、企業規模を反映させている。
回答者の96%はカスタマーエクスペリエンス戦略を立案済みまたは立案中だと答えており、戦略を設けている回答者の92%が、カスタマーエクスペリエンス戦略は企業の優先課題のトップ3に入ると答えている。また、顧客との関係性を維持することでその間に顧客が企業にもたらす価値をライフタイムバリューと呼ぶが、今回の調査では、これに関して、回答者の65%がライフタイムバリューの成長が利益率を向上する可能性があるとしている。
さらに、カスタマーエクスペリエンスに優先的に取り組むべきだと認識したきっかけとして、回答者の3人に2人は「他社との競争」と答えており、52%は顧客からのフィードバックが戦略の推進要因だとしている。
一方、効果的なカスタマーエクスペリエンスを提供する上で乗り越えるべき課題について、時代遅れのサービスやシステム、社内のスキル不足、異なるチャネル間でのシームレスな連携が困難であることなどが挙げられている。