IBMは米国時間6月14日、VMwareおよびSugarCRMとの提携をそれぞれ強化すると発表した。これによりクラウド分野での立場をより強固にする狙いだ。
今回の提携でVMwareは、クラウドホスティング型の「VMware Horizon Air」の仮想デスクトップとアプリを「IBM Cloud」上で提供することになる。一方、Salesforce.comのライバルであるSugarCRMは、同社のプラットフォーム全体をIBM Cloud上で提供するオプションを顧客に向けて提供する。
IBMにとってこの提携は、「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」といったエンタープライズ向けサービスがせめぎ合っているなかで、同社のクラウドが勢いをつけてきているという主張を後押しするものだ。IBMは、同社のクラウドがBoxやSAP、GitHub、FLEETCOR、Chubbのサービスもホスティングしていると述べている。VMwareとSugarCRMの両社は、今回の提携発表の前からIBMと連携してきている。
IBMとVMwareは2月に、企業の既存ワークロードをオンプレミスのソフトウェア定義データセンターからクラウド環境に移行する企業の支援を目的とした提携を結んでいる。VMwareは、これに先立つ14年前からIBMの再販パートナーとなっている。また、IBMとSugarCRMの両社は2015年9月に、「IBM Marketing Cloud for SugarCRM」というCRM製品を共同で発表している。
SugarCRMとVMwareの両社は、銀行、ヘルスケア、金融サービスといった規制の厳しい業界の企業に向けて、提携関係の意義を強調している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。