セキュリティ製品市場は2020年まで4.7%成長--IDC調査

NO BUDGET

2016-06-15 12:45

 IT専門調査会社 IDC Japanは6月14日、国内情報セキュリティ市場の2015年の実績と2020年までの予測を発表した。

 2015年のソフトウェア製品とアプライアンス製品を合わせたセキュリティ製品の市場規模は前年比5.5%増の2699億円。2015年~2020年の年間平均成長率は4.7%、2020年には3403億円になると予測している。

 また、コンサルティングやシステム構築、運用管理、教育・トレーニングサービスを含むセキュリティサービスの市場規模は、2015年が6811億円、前年比成長率5.5%。2015年~2020年の年間平均成長率は5.2%、2020年には8757億円になると予測している。

国内セキュリティソフトウェア市場 売上額予測、2013年~2020年
国内セキュリティソフトウェア市場 売上額予測、2013年~2020年
国内セキュリティソフトウェア市場 売上額予測、2013年~2020年

 IDCは、国内セキュリティソフトウェア市場について、2016年は、標的型サイバー攻撃の対策需要などによって、セキュリティソフトウェア市場全般でニーズが高まるとして、前年比成長率は4.3%と予測している。

 2017年以降は、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックでの重要な社会インフラへのサイバー攻撃の対策需要と、マイナンバー法や改正個人情報保護法の法規制による個人情報への保護対策強化を背景に需要が拡大すると見ている。

 このことから、同市場の2015年~2020年における年間平均成長率はは4.8%で、市場規模は2015年の2246億円から2020年には2838億円に拡大すると予測している。

 2016年の国内セキュリティアプライアンス市場は、ファイアウォール/VPN(Virtual Private Network)のUTMへの移行が進み具合が軟調であることから、前年比成長率は2.4%と予測している。

 2017年以降は、社会インフラへのサイバー攻撃の対策需要と、マイナンバー法や改正個人情報保護法の影響で需要が拡大、2015年~2020年における年間平均成長率は4.5%、市場規模は2015年の454億円から2020年には566億円に拡大すると予測している。

 国内セキュリティサービス市場は、2016年に標的型サイバー攻撃の対策として需要拡大が見込まれるUTMやIDS/IPS(Intrusion Detection System/Intrusion Protection System)、サンドボックスエミュレーション技術を活用したニーズが高まり、前年比成長率は4.3%と予測している。

 2017年以降は、ハイブリッド環境の進展によって境界防御によるセキュリティ対策が難しくなってくることが影響し、クラウド型セキュリティゲートウェイを中核としたセキュリティシステムへのニーズが高まり、それに伴って導入、構築、運用サービスの需要が拡大するとしている。同市場の2015年~2020年における年間平均成長率は5.2%で、市場規模は2015年の6811億円から2020年には8757億円に拡大すると予測している。

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