Cisco が「Tetration Analytics」と呼ばれるアナリティクスシステムを発表した。センサによってデータセンターやサーバ、ネットワーク機器を監視し、インフラストラクチャ管理の向上に役立つ知見を提供する。
現時点では、Tetrationはアナリティクスクラスタとして機能するアプライアンスベースのシステムだ。データセンターの運用データはAPIやウェブインターフェース、プッシュ通知によって提供される。価格はまだ発表されていない。
Ciscoの製品管理担当シニアディレクターを務めるYogesh Kaushik氏によると、Tetration Analyticsは最終的にサービスとして提供する予定だという。
Kaushik氏は、「われわれはデータセンターのあらゆることを監視する」と述べ、ハイブリッドクラウドや迅速なアプリ導入、ビッグデータ、パブリッククラウド、マイクロサーバといった進化により、パフォーマンスの盲点を理解するのが以前より難しくなっていることを指摘した。
Ciscoにとって、Tetrationは同社のデータセンタースタックを差別化する製品になるかもしれない。Ciscoは最初に「Unified Computing System」(UCS)を発表した後、ソフトウェア定義型データセンター分野への同社初の取り組みである「Applicaiton Centric Infrastructure」(ACI)を追加した。Tetrationは「タイムマシン」として機能するアナリティクスレイヤを提供し、データセンターのパフォーマンスを低下させた原因を正確に把握できるようにする。
イベントをリアルタイムで再現することに加えて、Tetrationはデータセンターの変化をモデル化して、企業が結果を確認できるようにする機能も備える。
Tetration Analyticsは主にアプリケーションの知見、ポリシー評価、ホワイトリストの自動作成、フォレンジック、コンプライアンスを扱う。Tetrationプラットフォームは、Tetrationアナリティクスソフトウェアと「UCS C220」サーバ、「Nexus 9300」スイッチをラックに収めた製品だ。
Ciscoによると、Tetrationを拡張して、1日あたり何十億件もの記録を処理することが可能だという。Ciscoの最新ハードウェアにはセンサが内蔵されるが、Tetrationはエージェント経由でアプリケーションにリーチするだけでなく、サードパーティーの機器も監視できるようになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。