企業向けのIoTプラットフォームを手がけるC3 IoTは米国時間6月16日、Amazon Web Services(AWS)との提携を強化し、IoTの配備を念頭に置いたエンタープライズ向けの統合スタックを構築していくと発表した。
Thomas Siebel氏が会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるC3 IoTはエネルギー関連分野で一連の大規模配備を手がけてきており、新たな垂直業界に向けた展開を進めているところだ。同社の顧客にはEndesaやEnel、Pellaをはじめとする、公共分野の組織や企業が20社以上名を連ねている。C3 IoTは、こうした顧客における機械学習配備において、たいていの場合AWSのクラウドを採用してきている。
こうして既に緊密なパートナーシップを築いてきたC3 IoTとAWSは今回、C3 IoTはAWSのアドバンスドテクノロジーパートナーとなり、「C3 IoT Platform」が「AWS IoT」と完全に統合されることになった。AWS IoTは、センサやネットワークの状態の追跡を目的として設計されたマネージド型のクラウドサービスだ。またC3 IoTによるとC3 IoT Platformは、「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)」とも統合され、クラスタの自動スケーリング機能や価格の最適化機能を提供するという。
C3 IoTはこれまでも不正利用の検知から、予知保全、ネットワークの健全性のチェックに至るまでのさまざまなSaaS IoTアプリケーションを提供してきた。
IoTの普及が進むなか、両社の提携強化の今後は興味深い。C3 IoTは多くのケースでGeneral Electric(GE)の「Predix」と競合することになる。GEはCisco SystemsやIntel、Verizonといった企業と提携を結んでいる。またGEはAWSやPivotalとも提携している。一方、CiscoとIBMもIoTの配備で提携している。
Siebel氏は最近のインタビューで、C3 IoTは市場シェアの獲得に注力していくと語っている。同氏は自らが創業したCRM企業Siebel Systemsや、Oracleで行ったように、大企業に直接アプローチする計画だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。