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日本株展望

BREXIT投票迫る--スコットランド独立投票に類似

ZDNet Japan Staff

2016-06-21 11:03

 6月20日の日経平均は、前週末比365円高の1万5965円だった。最新の英世論調査で、EU残留派が勢いを取り戻し、やや優勢となったことが好感された。

 20日の海外市場でも、BREXIT(ブレグジット:英国のEU離脱)リスク低下を好感する流れが続き、欧米株が大きく上昇した。為替市場では、英ポンドが対円、対米ドルで急騰した。

 ただし、今朝(21日)の午前6時現在、ドル円は1ドル103.91円と、やや円高に動いている。ブレグジット・リスク低下を好感して欧米株が上昇しても、円安は進まなかった。20日のCME日経平均先物(9月限)は、1万5810円と前日の日経平均引け値より155円安い水準となっている。

 今回は、ブレグジットを問う今回の英国民投票と、2014年に実施されたスコットランドの独立を問う住民投票に類似点が多いことについて、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

2014年スコットランド独立を問う住民投票の経験:投票直前の状況が今とよく似ている

 英国の国民(住民)投票に世界がヒヤヒヤしたのは、2014年に次いでこれで2度目だ。2014年9月18日には、スコットランド【注】の独立を問う住民投票が行われた。

 【注】英国は、イングランド、スコットランド、ウエールズ、北アイルランドの実質4つの国から構成されている。古くからスコットランド、ウエールズ、北アイルランドには独立運動があったが、2014年にはスコットランド住民による、英国からの独立を問う住民投票が実行された。

 投票前には、「スコットランドの英国からの独立が可決されると、英国の信用力は著しく低下し、英国・欧州経済および世界に大きなダメージが及ぶ」と不安が広がっていた。今、英国がEUから離脱すると、英国や世界経済に大きなダメージが及ぶと不安が広がっているのと似た状況だった。

 2014年の世論調査では、当初、独立反対(英国に残留)派が優勢だったが、徐々に独立賛成派が増加した。一時、独立賛成派が反対派を上回った。この時、スコットランドの独立が現実のものとなったとして、英国の経済界にパニックが広がった。

 キャメロン首相は、イギリス経済界やエリザベス女王まで巻き込んで、スコットランド住民に独立を思いとどまるように大キャンペーンを展開した。その成果もあって、投票直前の世論調査でなんとか独立反対派が僅差で優勢となった。

 9月18日の投票結果は、独立反対が55.3%、賛成が44.7%と大差で、英国への残留が決まった。土壇場になって浮動票が「現状維持」に流れたため、大差での残留決定となった。

スコットランド独立の住民投票では、「経済」が焦点になった

 スコットランドとイングランドの間には、長い歴史上の対立があるが、2014年の独立運動で焦点になったのは主に経済問題だった。1960年代にスコットランド沖で北海油田が発見されてから、スコットランド経済は、北海油田に支えられてきた。

 スコットランド独立派は、北海油田を持つスコットランドは、英国から独立した方が1人当たりGDPが増加し、豊かになれると主張していた。ただし、イングランドと離れることで国家としての信用力が低下することに不安はあった。その不安をやわらげるために、スコットランド独立派は、独立後も通貨は英ポンドを使い、EU(欧州連合)に留まると主張していた。

 独立を阻止したいキャメロン首相は、「スコットランドが独立したら英ポンドは使わせない。スコットランドはEUに加盟できない」と主張していた。同時に、スコットランドが主張する自治権拡大をかなり認め、独立阻止の実現を目指したのだ。スコットランドの独立が否決されたと伝わったとき、英国民だけでなく、世界が安堵した。

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