Hewlett Packard Enterprise(HPE)は独フランクフルトで開幕した「ISC HPC」で、ソフトウェア定義プラットフォームやサーバのアップデートを発表した。これは企業向け高性能コンピューティング(HPC)市場を狙う動きであり、シミュレーション向けの最新のANSYSコンピュータ支援エンジニアリング(CAE)システムも発表した。
HPEはHPCがエネルギー、ライフサイエンス、財務サービス、製造などの分野で利用されると見込んでいる。HPCの典型的な利用は研究施設に限定されているが、メインストリームになりつつある。HPEやその他のハードウェアベンダーにとって、HPCは標準的なサーバの売り上げ減速を相殺するものと期待されている。
HPEによると、HPCへのアプローチとしてソフトウェア定義により実装を簡素化する手法をとるという。この日のHPEの発表の中核となるのは、クラスタ管理ツールを組み合わせた「Core HPC Software Stack」だ。オープンソースのアプリケーション、開発ツール、ライブラリ、クラスタ管理を組み合わせたソフトウェアスイートであり、事前統合されたスタックとなるものだ。同ソフトウェアを利用して、管理者、開発者、研究者はさまざまなHPC環境を実装できるという。
HPEはまた、Core HPC Software Stackに合わせて「Apollo 2000」と「Apollo 6000」のアップグレードを発表した。Apollo 6000では最新の「Intel Xeon Phi」プロセッサファミリを利用したProLiantベースのサーバトレイが用意される。
Apollo 2000システムも、拡張性のためにさまざまなファブリックオプションを備える。両システムともMellanoxの最新のInfiniBand技術を搭載する。
産業界をターゲットとするにあたって、HPEはANSYSベースの製造業向けエンジニアリングに適したソフトウェアも発表した。
ProLiant XL260aサーバトレイを備える「HPE Apollo 6000」以外、HPEが発表した製品のほとんどは同時に提供を開始した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。