EMCの新モデル「Vblock 350」--コンバージドシステムを幅広く

日川佳三 2016年06月21日 16時50分

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 「コンバージドシステム(統合システム)はポートフォリオ(複数の選択肢でラインアップを構成すること)が大切。料理で言えば、伝統的な経験に基づいたコース料理を提供する需要もあれば、宴会場において大勢に効率よく料理を提供する需要もある。さらに、ファーストフードのように安く早く便利に提供する需要もある。これらの需要をすべてカバーする」

vアーキテクトシニアマネージャーを務める三邉祥一氏
vアーキテクトシニアマネージャーを務める三邉祥一氏

 EMCジャパンは6月21日、同社の統合システム「VCE Vblock」に追加した新機種で、5月18日に提供を開始した「VCE Vblock 350」について、VCE Vblock全体の中での位置付けを説明した。VCEテクノロジー・ソリューションズでvアーキテクトシニアマネージャーを務める三邉祥一氏はVCE Vblock 350について「上位モデルのサーバとネットワークの要素を使いつつ、ストレージを安価な製品に置き換えたもの」と説明する。

 前提となる統合システムとは、サーバ、ネットワーク、ストレージを検証済みの構成で組み上げた状態で、単一製品として販売するもの。それぞれの構成要素のロードマップを考慮した上で構成しているほか、動作検証やテストなどに時間をかけている。統合システムの優位性について三邉氏は、「ユーザーはシステムを利用したいのであって、組み立てたいわけではない」と説明する。

用途に合わせてVMAX/XtremIO/Unityからストレージを選べる

 VCE Vblockは、全部で5モデルで構成する。5月18日に提供を開始した新モデルのVCE Vblock 350は、上から3つめのモデルになる。

 VCE Vblock 350を含む上位3モデルに共通する特徴として、サーバとネットワークの構成が似ている点と、いずれもストレージをオールフラッシュ構成で利用できる点がある。つまり、オールフラッシュ型ストレージの種類によってこれら3つのモデルが分かれる。

 (1)新モデルのVCE Vblock 350は、オールフラッシュ構成も可能な安価なSAN/NAS統合ストレージ「Unity」を採用。ストレージの要件としてコストの安さを重視するユーザーに向く。

 (2)これに対して上位モデルのVCE Vblock 540は、性能を重視したオールフラッシュストレージ「XtremIO」を採用。ストレージの要件としてI/O性能を重視するユーザーに向く。

 (3)さらに最上位モデルのVCE Vblock 740は、オールフラッシュ構成も可能なハイエンドストレージ「VMAX」を採用。ストレージの要件として信頼性を重視するユーザーに向く。

 なお、下位モデルのVCE Vblock 340とVCE Vblock 240は、上位3モデルとはサーバ構成などが異なるほか、いずれもストレージとしてエントリー構成も用意しているSAN/NAS統合ストレージ「VNX」を採用している。

垂直統合システムやスケールアウト型など複数の選択肢を用意

 今回は統合システムであるVCE Vblockのラインアップを拡充した形となったが、同社はVCE Vblockを超えて、ITシステムのポートフォリオを幅広くそろえている。大きく、(a)コンバージドシステムの「VCE Vblock」、(b)ハイパーコンバージドシステムの「VCE VxRack」、(c)ハイパーコンバージドなアプライアンス「VCE VxRail」の3つがある。

図1 用途に応じて「VCE Vblock」(コンバージド)、「VCE VxRack」(ハイパーコンバージド)、「VCE VxRail」(ハイパーコンバージドなアプライアンス)の3つの選択肢を用意した
図1 用途に応じて「VCE Vblock」(コンバージド)、「VCE VxRack」(ハイパーコンバージド)、「VCE VxRail」(ハイパーコンバージドなアプライアンス)の3つの選択肢を用意した

 (a)VCE Vblock、(b)VCE VxRack、(c)VCE VxRailの主な違いはこうだ。

 (a)VCE Vblockはコンバージドシステム、すなわち統合システムであり、サーバ、ネットワーク、ストレージを検証済みの構成で組み上げた状態で、単一製品として販売する。システム構成面での特徴は、サーバとは独立した外部接続型のストレージを組み合わせていることだ。

 (b)VCE VxRackは、分散型の仮想ストレージソフトを搭載した、いわゆるハイパーコンバージドシステム。ストレージを内蔵したサーバをスケールアウト型で増設することによって、サーバの計算能力とともに共有ストレージプールも拡張できる。必要な能力に応じてシステム規模を拡張できる。

 VCE VxRackでは、仮想ストレージソフトの選択肢も複数用意している。「EMC ScaleIO」または「VMware Virtual SAN」(ハイパーコンバージドシステム用ソフト「VMware EVO SDDC」の構成要素の1つ)を利用できる。

 (c)VCE VxRailは、ハイパーコンバージドシステムの一種で、構成要素を2Uラックマウント型のアプライアンスとした製品だ。VxRackよりも小規模な用途からスモールスタートできる。分散ストレージソフトとしては「VMware Virtual SAN」を使う。

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