Fedora 24 Workstation
Fedoraの最新のデスクトップでは、パッケージやコンポーネントに数多く変更が加えられている。もっとも興味深いのは「GNOME 3.20」(Delhi)のプレビュー版が追加されたことだろう。筆者は特にGNOME 3が好きなわけではないが、この最新版は気になっている。
もちろん、必ずしもGNOMEを使う必要はない。Fedoraには、ほかにも公式に5つのデスクトップが同梱されており、これには「KDE Plasma 5」、「MATE 1.14」、「Xfce 4.12」、「LXDE 0.99.1」、そして(筆者の個人的なお気に入りである)「Cinnamon 2.6」が含まれている。
また、次世代Xディスプレイサーバである「Wayland」のテクノロジプレビューも付属している。ただし、残念だが、Waylandはまだ十分に成熟しているとは言えないようだ。Fedoraの開発者は、まだFedoraの今後のバージョンで、Waylandをデフォルトグラフィックサーバとして実装する計画のようだが、筆者はあまり期待していない。
また例のごとく、最新の「Fedora Workstation」には、よく使われるデスクトップ用ソフトウェアの最新バージョンが組み込まれている。例えば、オフィスソフトウェアの「LibreOffice 5.1.4]や、写真エディタの「Shotwell 0.23.1」、ウェブブラウザの「Firefox 47」などがこれに含まれる。
Fedora 24 Server
Linuxがクラウドの方向に向かっていることを反映してか、新バージョンのFedora 24 Serverに追加された新機能はあまり多くない。最も重要なのは、「rolekit」をうまく使用することで、サーバロールの設定が簡単にできるようになったことだろう。
もう1つの嬉しい新機能は、オープンソースの優れたID管理ソフトウェアである「FreeIPA 4.3」だろう。このバージョンでは、ドメインコントローラが改善され、レプリカのインストール、セグメントの作成、レプリカトポロジの可視化などを合理化することができる。また、不必要なパッケージが削除されたことで、Fedora Serverの全体的なサイズも小さくなった。
FedoraのプロジェクトリーダーであるMatthew Miller氏は、この最新バージョンについて次のようにまとめている。「Fedora 24は、これまでと同じように、最新の強力なオープンソースのツールやコンポーネントをさまざまなエンドユーザー、開発者、システム管理者にお届けしている。また、Fedora 24 CloudにOpenShift Originが追加されたことで、FedoraユーザーはLinuxコンテナの最新のイノベーションを、開発だけでなく配備やオーケストレーションの場面でも利用できるようになった」(Miller氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。