Dockerは米国時間6月21日、「Docker化」されたソフトウェアのマーケットプレイス「Docker Store」をプライベートベータとして発表した。Dockerのパートナー企業らがソフトウェアをDockerイメージで公開し、企業ユーザーがこれを容易にデプロイできるというもので、エコシステム戦略の一部となる。
Dockerによると、Docker Storeは公式のイメージ上に構築したもので、ISVが信頼できるエンタープライズ対応コンテンツを公開するための拡張性があるセルフサービスシステムを目指すという。Dockerが検証したコンテンツのみを集め、容易に検索と実装ができるほか、信頼性やセキュリティのための対策として、セキュリティプロファイルなどの情報も公開する。
セキュリティスキャン、コンポーネントの在庫、オープンソースライセンス、イメージ構築におけるベストプラクティスなど、ソフトウェアの品質を認定するプロセスを公開しており、法人ユーザーはコンプライアンスを遵守し、商用サポートのあるソフトウェアを入手できる。
無料でオープンソースのソフトウェアもあれば、商用ソフトウェアもある。初期ベータリリースに参加する企業やグループとして、GitLab、Puppet Labs、Couchbase、Neo4j、Splunk、Hewlett Packard Enterprise、Trend Microなど多数が名を連ねている。
Dockerによると、Docker化アプリが2年で3000%増加するなど、ここ数年でDocker化されたコンテンツは急増しているという。企業におけるDockerの利用が拡大しており、さらなるコンテンツ、セキュリティプロファイルとコンプライアンスの可視化などのニーズにつながっているとしている。
まずはプライベートベータとしての運用となり、参加希望者はDocker Storeのサイトで登録できる。
Dockerは2014年に「Docker Hub」を発表しているが、Docker Storeは法人向けと位置付けられそうだ。