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日本株展望

好配当利回り株への投資を今どう考えるべきか - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2016-06-23 11:07

好配当利回り銘柄の選び方

 配当利回りに注目して銘柄を選ぶとき、気をつけなければならないことがある。配当利回りは、確定利回りではないということだ。業績が悪化して、配当が減らされることもある。減配リスクが小さい銘柄を選ぶようにすべきだ。

 一般的に、予想配当利回りが高い銘柄には業績悪化リスクが高いものが含まれている。配当利回りが高くても買われないのは、業績への不安を投資家が気にしているからだ。

 一方、業績が安定的な銘柄は、配当利回りが相対的に低くなる。業績不安が小さいほど投資家が安心して投資するので、株価が上昇し、配当利回りは低くなるわけだ。

 それでは、大型の好配当利回り株にはどのような銘柄があるか、具体的に見てみよう。以下に、時価総額1.7兆円以上、予想配当利回り2.5%以上の23銘柄を掲載する。

時価総額1.7兆円以上の好配当利回り株:6月22日時点

時価総額1.7兆円以上の好配当利回り株:6月22日時点
(出所:配当利回りは会社予想ベース、楽天証券経済研究所が作成)

 上の表で配当利回りの高い割安株には、主に3つの不安があることがわかる。(1)円高不安株(円高が進むことで大きなダメージを受ける株)、(2)マイナス金利不安株(マイナス金利が長期化すると大きなダメージを受ける株)、(3)資源関連株(資源安でダメージを受ける株)――の3つだ。

 楽天証券経済研究所の判断で、それぞれどれに該当するかを表の中に記載している。

 さらなる円高が進むリスク、マイナス金利が長期化するリスク、資源価格が再び急落するリスクが懸念される間、(1)(2)(3)の株は上値を抑えられる。つまり、不安があるから、配当利回りが高くても、株価は上昇しにくくなっている。割安株には、割安の理由があるということだ。

 ただし、(a)円高が一服して円安に戻る時、(b)日銀の金融緩和が出口に向かうことが意識されて長期金利がプラス圏に戻る時、(c)資源価格が底入れし安定する時には、これらの割安株は見直されて上昇する可能性もある。

 こうしたリスクのある好配当利回り株は、あまり大量に持つことは問題だが、一定範囲で逆張り投資として持つ価値がある。配当を取りながら、経済環境が変わるのを長期でじっと待つ「待ち伏せ投資」になる。短期的な成果を求める投資には向かないかもしれない。

 なお、上記の表で3大リスクの欄が空欄になっている銘柄は、リスクのない銘柄というわけではない。それぞれ固有のリスクがあるわけだが、今心配されている3大リスクの影響は相対的に小さいという意味だ。

 例えば、武田薬品の場合、リスクはいろいろある。既存の大型薬が特許切れで収益が減少する中、画期的な新薬のネタが少なくなっているという問題がある。武田薬品は円高不安株に挙げていないが、円高が業績にまったく影響しないというわけではない。海外子会社で高水準のドル建て利益を上げているので、円高が進めば、円に換算した利益額が目減りするという影響はある。

 マイナス金利不安株に銀行と損害保険をあげているが、実際には、マイナス影響の及び方が異なる。損害保険(東京海上とMS&AD)の方がマイナス影響は相対的に小さく済む。

 表を見ると、利回りが相対的高い銘柄には、円高、マイナス金利、資源安という3大リスクの影響が大きい銘柄が多いことがわかる。1銘柄しか投資する資金がない場合は、利回りは相対的に低くても3大リスクの影響が小さい銘柄を選んだ方が無難ではある。

 複数銘柄に投資する資金がある場合は、3大リスクの影響を受ける株と受けない株を半々にして投資するなど、組み合わせに工夫が必要だ。いろいろな組み合わせを考えてみてほしい。

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