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日本株展望

BREXITに審判--英国民投票は「EU残留支持」優勢か

ZDNet Japan Staff

2016-06-24 11:23

 6月23日の日経平均は反発し、前日比172円高の1万6238円となった。欧州連合(EU)残留を問う英国民投票を控え、各世論調査が引き続き「大接戦」と伝える中、見送り気分の強い展開となった。

 24日の日本時間6時30分現在、為替は1ドル106.47円、CME日経平均先物(9月限)は1万6495円となっている。市場が注目するスカイニューズの委託でYouGovが実施した英国民投票の調査では、「EU残留は52%、EU離脱は48%」と報道されており、残留を織り込む動きが出ている。このことについて、楽天証券経済研究所シニアグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

英国民投票は「EU残留支持」優勢か

 6月29日週前半の日経平均は、英国のEU離脱リスクをめぐる過度の警戒感が後退し、円高の勢いが鈍ったことなどで、1万6000円台を回復する動きとなった。ただ、買い戻し一巡後は、投票結果の行方を見極めたいとの見送り気分が広まり、売買代金が低調となる中、株式市場全体の上値が抑えられる展開となっている。

 参考までに、「選挙結果を占う上で世論調査より参考となる」とされているブックメーカー(賭け業者)各社の平均予想確率によると、EU残留派の下院議員が襲撃された16日以降は、「EU残留予想」が約8割まで勢いを取り戻してきた(図表1)。

図表1:ブックメーカーによる国民投票結果の平均予想確率

(出所)Bloombergのデータ(Oddschecker Average)より楽天証券研究所作成(6月22日時点)
(出所)Bloombergのデータ(Oddschecker Average)より楽天証券研究所作成(6月22日時点)

リスクオフ後退で欧州市場中心に買い戻し

 世界市場を揺さぶってきたBREXIT(英国のEU離脱)リスクをめぐる警戒感が後退したことで、6月13日週まで下落していた英国ポンドやユーロは反発。特に英国ポンド相場は1ポンドあたり約1.48ドルと年初来高値を突破した(22日時点)。

 通貨オプション市場でのインプライドボラティリティをベースに計算されている「EU残留予想」も約80%となっており、英国ポンドの買い戻しを後押しした。

 同様に、日米欧の株式オプション市場で計算されている「恐怖指数」も足元はピークアウトの兆しをみせており、投資家のリスク許容度が改善する余地がありそうだ(図表2)。

 23日の国民投票が「EU残留」と出れば、市場に安心感が広まると考えられる。逆に、万が一「EU離脱」と出れば、欧州の通貨や株式に反動売りがかさみ、市場は一転して「濃霧」に覆われ、先行きが「視界不良」に陥るリスクがある。

図表2:先進国株式と日米欧市場の「恐怖指数」

恐怖指数
(注)恐怖指数=各国株式オプション市場におけるインプライドボラティリティ(変動率)指数
(出所)Bloombergのデータより楽天証券研究所作成(6月22日時点)

 国民投票が「EU残留」となれば、上記した日米欧市場の「恐怖指数」が低下することが見込まれ、暗雲が遮ってきた投資家の視界(Visibility)が開けてくることが考えられる。

 一時の下落を埋め戻してきたとはいえ、過度の悲観と様子見(見送り)で低調を余儀なくされた世界株式が堅調を取り戻せば、リスクオフ(回避)による円高、株安の動きに巻き戻しがみられる可能性があり、期待したい。

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