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松岡功の一言もの申す

レノボのサーバが売りにする“米沢品質”の核心

松岡功

2016-06-30 12:12

 レノボ・ジャパンが6月28日、NECパーソナルコンピュータの米沢工場においてサーバ製品付加価値サービスの提供を開始した。長年のPC生産で培われた“米沢品質”をサーバでも売りにする構えだ。現場を取材してその核心を探った。

PC分野で名高い“米沢品質”をサーバへも展開

 レノボ・ジャパンは4月、NECパーソナルコンピュータの米沢工場においてサーバ製品付加価値サービスの提供を6月に開始すると発表していた。正式なサービス名を「米沢ファクトリー・インテグレーション・サービス」とし、6月28日のサービスインを機にその現場をメディアに公開した。


米沢ファクトリー・インテグレーション・サービスの作業現場

 米沢ファクトリー・インテグレーション・サービスは、レノボのサーバやストレージ、ハイパーコンバージドシステムを対象に、ユーザーの要望に応じて出荷前の検査やハードウェア構成の変更、ソフトウェアの追加などを有償サービスとして実施するものだ。

 国内のユーザーにとっては、同じ国内にある米沢工場でこうしたサービスを利用できることから、とくに大規模な運用を前提とするデータセンター向けのシステム導入をより手軽に行えるようになるメリットがある。

 説明に立ったNECパーソナルコンピュータの生産事業部長で米沢工場の責任者を務める竹下泰平氏は、「PC分野では“米沢品質”が広く認知されているが、今回の新サービスによってサーバ分野でもPCと同様の評価を得られるようにしたい」と力を込めて語った。

 米沢品質については、すでに多くの記事などで紹介されているので詳しい説明はそれらに委ねるが、要点は「30年以上にわたるPC生産の実績とともに、15年前からはトヨタ生産方式を採り入れ、2万種類におよぶ多品種を受注生産(BTO)して業界最短の3日でデリバリーを実現している」(竹下氏)ことだ。その背景には、生産性や品質へのたゆまぬ改善活動、最新ITの適用、人材育成への注力といった取り組みがある。

顔写真入り作業チェックシートに垣間見た米沢品質の核心

 では、そんな米沢品質が新サービスではどのように反映されているのか。図1が今回明らかになった新サービスの内容と作業の流れである。これらの作業が先ほど写真で紹介した工場の一角にある現場で行われている。竹下氏によると、現場スペースでの出荷処理能力は、現時点で月あたり最大400台。専任エンジニアは現在2人で、需要に応じて増員していく考えだ。


図1 米沢ファクトリー・インテグレーション・サービスの内容と作業の流れ(出典:レノボ・ジャパンの資料)

 筆者が最も興味深く感じたのは、図1の作業の流れに沿って専任エンジニアが記入する「作業チェックシート」だ。図2がその実物である。内容のきめ細かさもさることながら、目を引くのは最下段にある「検査担当者の顔写真」だ。これについては、レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部DCGソリューション本部副事業本部長の橘一徳氏が、「担当した人間の顔がきちんと見えるサービスにしたいとの思いを込めたもの」と説明した。食物などで広がっているトレーサビリティの発想を採り入れた格好だ。この顔写真入り作業チェックシートに、米沢品質の核心を垣間見た気がした。

 現場取材を終えた後、レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部長の上原宏氏が新サービスについて、「世界でも最も高品質を求められる日本のお客様に米沢品質でお応えし、最高の“安心”をお届けしたい」と語った。果たして、同社のサーバ事業が米沢品質で本格的な成長軌道に乗るか。注目しておきたい。


図2 米沢ファクトリー・インテグレーション・サービスの作業チェックシート(出典:レノボ・ジャパンの資料)

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