「Mac」を標的にした新たなマルウェアを確認--バックドアからフルアクセスを許すおそれ

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)

2016-07-08 11:01

 「Mac」システムを標的にした、悪意のある新たなマルウェアが出回っていることが明らかになった。攻撃者は、ユーザーのコンピュータを完全に乗っ取ることができる。

 ウイルス対策ベンダーBitdefender Labsのセキュリティ研究者らが「Backdoor.MAC.Eleanor」と命名したこのマルウェアは、バックドアを仕掛けて、攻撃者がMacシステムに自由にアクセスできるようにするが、これにはユーザーのデータやウェブカメラの管理権限も含まれる。このマルウェアは、Macソフトウェア向けの信頼できるサイトからダウンロードできる偽のファイル変換アプリケーション「Easy Doc Converter.app」になりすまして自らをインストールすると、Bitdefenderは注意を呼びかけている。

 この悪意あるアプリケーションは、攻撃者が感染システムの管理センターにリモートかつ匿名でアクセスできるコンポーネントをインストールする。別のコンポーネントでは、攻撃者によるファイルの閲覧、編集、名前変更、削除、アップロード、ダウンロード、アーカイブが可能だ。さらに、コマンドやスクリプトを実行することもできる。

 Birdefenderによると、このマルウェアは「wacaw」というツールを利用して、内蔵されたウェブカメラから画像や動画を取得するという。

 ただし、このアプリはAppleの承認を受けて証明書でデジタル署名されていない。つまり、Appleのセキュリティパッケージ「Gatekeeper」を有効にしているMacは保護されるということだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2023年OTサイバーセキュリティの現状レポート--75%の組織が過去1年間に1回以上の侵入を経験

  2. セキュリティ

    サイバーセキュリティ強化に向けてマイクロソフトが示す実践的な指針を紹介

  3. セキュリティ

    5分でわかる「AWS WAF」--基礎知識から運用で陥りやすい3つの落とし穴までを徹底解説

  4. セキュリティ

    最前線で活躍するトップランナーと本気で考える、これからのサイバーセキュリティ

  5. 経営

    ガートナーが指南、迅速な意思決定を促す「AI」活用を実践する3つの主要ステップ

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]