コンバージド基盤は“ハイパー”な選択肢になり得るのか--ベンダー座談会(1)

松下康之 山田竜司 (編集部)

2016-07-25 07:00

 FacebookやGoogleなどウェブでビジネスを展開している企業が導入しているサーバクラスタは、既存の一般的な情報システムが、これまでの企業システムが利用してきたものとは比較にならないほどの負荷に耐えられる構造になっている。

 しかも必要に応じて規模をスケールさせることが可能な「スケールアウト」型を採用してるのが特徴だ。このような新しいシステムインフラを一般企業でも導入できるように製品化したものを“ハイパーコンバージドアプライアンス”もしくは“ハイパーコンバージドインフラストラクチャ”と呼ぶ。

 日本でハイパーコンバージドインフラストラクチャ製品を販売しているベンダー5社が集まり、それぞれの製品の特長、市場動向、利点などについて座談会を開催した。参加したのは以下の各社だ。

  • EMCジャパン コンバージドプラットフォームディビジョンハイパーコンバージドアプライアンス リード 小川高寛氏
  • 日本オラクル クラウド・テクノロジー事業統括 Database & Exadataビジネス推進本部部長 桑内崇志氏
  • ヴイエムウェア チーフエバンジェリスト 桂島航氏
  • ニュータニックス・ジャパン SE Manager 露峰光氏
  • シスコシステムズ データセンター/バーチャライゼーション事業部長 石田浩之氏

 前提として文中で「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」と「コンバージドシステム」という2つの製品カテゴリが出てくる。「コンバージドシステム」がサーバとネットワークスイッチ、ストレージなどを一体型として組み合わせたシステムである。対し、「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」はネットワークスイッチなどを要さずにコモディティなサーバとギガビットイーサネット(GbE)などを介してインターコネクトされたサーバクラスタで、ソフトウェアによる分散ストレージを中核として構成されているのが特徴だ。

 ハイパーコンバージドインフラストラクチャは通常3台からの構成になっており、ユニットを追加することでコンピュートノードとストレージを追加することでリニアに性能や容量が拡大する(スケールアウトできる)ことが特長となっている。

――まず皆さんの自己紹介をお願いします。


EMCジャパン コンバージドプラットフォームディビジョンハイパーコンバージドアプライアンス リード 小川高寛氏

EMC小川氏 これまでEMCでシスコさんとVMwareさんと開発した「Vblock」「VSPEX BLUE」「VxRail」などを担当してきました。毎年50%以上成長しているというハイパーコンバージドの市場をEMCとしてもっと盛り上げていきたいと思っています。

Oracle桑内氏 オラクルは今クラウドに注力していまして、その中でもデータベースビジネスの中でソフトウェアとハードウェアを組み合わせた「Exadata」を提供しています。そのビジネスを担当しています。

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